『寝ながら瞑想』のやり方とは?寝ながらでも簡単にできる方法3選

「忙しくて瞑想をする時間がない」、「座って瞑想するのが苦痛・面倒くさい」。こういった悩みをお持ちではありませんか?そんな方には、「寝ながら行う瞑想」がおすすめです。
横になった姿勢で行うので「寝る前」や「起床後」など、布団に入ったまま実践できます。忙しくて時間がない方でも習慣化しやすいでしょう。
この記事では、MELONインストラクターの林 有加里さんへのインタビューを元に「寝ながらでもできる瞑想のやり方」を3つ紹介します。また、寝ながら行う瞑想の「メリット」や「注意点」「より効果が深まる方法」なども解説するので、ぜひ参考にしてください。
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そもそも瞑想は寝ながらでもできる?

瞑想は「座って行う」ことが一般的なイメージとなっているため、「寝ながらでもできるの?」と疑問を感じる方もいるでしょう。しかし、瞑想は寝ながらでも実践できて、しっかり効果も得られます。
寝ながら行うことによって、通常の瞑想とは違ったメリットがあるのです。
「寝ながら行う瞑想」はどんな人におすすめ?

ここでは、「寝ながらできる瞑想」はどんな人におすすめなのかを解説します。以下の2つの特徴に当てはまる方は、ぜひ実践してみてください。
座って瞑想するのが苦手な人
座って瞑想する場合、慣れるまで「腰の痛み」や「体の痺れ」など、身体に強い違和感を感じてしまう方もいます。「正しい姿勢をしなきゃ」と姿勢を気にしてしまう方もいるでしょう。
そうなると、集中できなくなり「全然効果がわからない」「瞑想するのが苦痛」と感じて、挫折の原因となるのです。
しかし、「寝ながら行う瞑想」であれば横になった姿勢で行えます。正しい姿勢を意識しなくて済むのです。余計な筋肉を使わず、リラックス状態になるため「呼吸」や「体の感覚」に集中しやすくなるでしょう。
忙しくて瞑想する時間がとれない人
座って行う瞑想の場合、自分で時間を作る必要があるため「忙しくて瞑想する時間がない」「疲れているときに瞑想をするのが面倒」 という方もいるでしょう。
しかし、「寝ながら行う瞑想」であれば、「寝る前」や「起床後」に布団の中で行えます。自分で時間を作る必要がないため、無理なく継続できるようになるでしょう。
「寝ながら行う瞑想」のメリットは?

ここでは「寝ながら行う瞑想」のメリットを3つ紹介します。以下、確認していきましょう。
短時間で脳が休まる
寝ながら瞑想を行うことで姿勢が楽になり、全身がリラックスします。リラックスすることによって集中がより深まり、短時間でも脳が休まるのです。
例えば、疲れているときに「10〜20分昼寝したら頭がスッキリした」という経験がある方もいるのではないでしょうか。寝ながら瞑想を行うことで、「昼寝をしたときのスッキリ感に近い感覚」が得られるのです。
以下の記事では、瞑想の効果について脳科学的観点から解説しています。興味のある方は読んでみてください。
身体全体が地面に触れているため、感覚に意識を向けやすい
瞑想を寝ながら行うことで、「座って行う瞑想」よりも床に触れている身体の部分が多くなります。
そのため、「全身が床に触れている感覚」や「呼吸により胸やお腹が膨らむ感覚」に意識を向けやすくなるでしょう。
スムーズに睡眠に入れる
「寝ながら行う瞑想」は、就寝のタイミングに布団の中でも行えます。瞑想後、布団の中でそのままスムーズに睡眠に入れるのです。
瞑想によってリラックスした状態で眠れるため、睡眠の質も高くなりやすいです。
寝ながらできる瞑想の種類と効果

基本的に、瞑想は寝ながらできるものがほとんどです。ここでは、初心者の方でも行いやすい「寝ながらできる瞑想の種類」と「それぞれの効果」について解説します。
また、以下の記事では瞑想で得られる効果について、さらに詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
呼吸瞑想
呼吸瞑想は、自分の呼吸に意識を向ける瞑想法です。最もよく知られている瞑想法ですが、寝ながらでも行えます。
主に「ストレス解消」「集中力向上」などの効果があります。
ボディスキャン瞑想
ボディスキャン瞑想は、身体の感覚に意識を向けて観察する瞑想法です。足先から頭にかけて、すみずみまで観察していきます。
リラックス効果が高いため、睡眠前にぴったりな瞑想法といえます。
ボディスキャン瞑想についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください!
慈悲の瞑想
慈悲の瞑想とは、「自分」や「他者」を思い受かべて、祈りの言葉を唱える瞑想法です。慈悲の瞑想は座って行うのが基本ですが、寝ながらでもできます。
主に、共感力やEQ(心の知能指数)を高める効果があります。
慈悲の瞑想について詳しく知りたい方は、こちらの記事をチェックしてみて下さい。初心者の方にもわかりやすく解説していますよ!
シャバアーサナ瞑想
シャバアーサナ瞑想とは、寝転がって床に身体を預け、呼吸と共に全身の力を抜いていく瞑想法です。シャバアーサナは日本語で「屍(しかばね)のポーズ」という意味になり、ヨガを体験したことがある方には馴染みがあるかもしれません。
シャバアーサナ瞑想はリフレッシュ効果が高く、内臓の疲労回復や目の疲れの回復に役立ちます。
ヨガ二ードラ瞑想
ヨガニードラ瞑想とは、誘導を聞きながら、眠る前のまどろんでいる状態を維持する瞑想法です。眠りの直前の状態を維持することで、「シータ波」と呼ばれるリラクゼーションをもたらす脳波が出ます。
主に自律神経の調整に効果があるため、生活習慣が乱れてしまっている方におすすめです。
ここからは、寝る前に特におすすめな呼吸瞑想・ボディスキャン瞑想・慈悲の瞑想のやり方をご紹介します。
【実践】寝ながらできる「呼吸瞑想」のやり方

ここでは、寝ながらできる「呼吸瞑想」のやり方を紹介します。
慣れないうちは5分〜10分くらいを目安に行い、慣れてきたら実践時間を増やしていきましょう。
① 仰向けになり身体の位置を微調整する
まず仰向けになり、腕は身体の横にそっと置きます。手のひらは上向きにすることで胸が開き、呼吸がしやすくなります。
足を腰幅程度に開き、身体の中心に背骨がくるように手足の位置を微調整してください。
目は軽く閉じておきましょう。
② 自然な呼吸に意識を向ける
次に呼吸に意識を向けます。呼吸はコントロールしようとせずに、身体の中から沸き起こってくる「ありのままの呼吸」を行いましょう。
基本的には鼻呼吸ですが、辛ければ口呼吸でも大丈夫です。
「鼻先に空気が出入りする感覚」「お腹や胸が膨らんでへこむ感覚」「身体が床についている感覚」など、呼吸をすることによって生じる身体の感覚に意識を向けましょう。
③ 思いや考えが浮かんできたら、そっと呼吸に意識を戻す
しばらく呼吸に意識を向けていると、思いや考えが浮かんでくることもあるでしょう。
しかし、思いや考えが浮かんできても大丈夫です。
「今、〇〇のことを考えていたな」と気づいて、そっと呼吸に意識を戻しましょう。
この一連の流れを数分間続けます。
【実践】寝ながらできる「ボディスキャン瞑想」のやり方

ここでは、寝ながらできる「ボディスキャン瞑想」のやり方を紹介します。
最初のうちは難しく感じるかもしれませんが、少しずつ慣れていくでしょう。
① 仰向けになり姿勢を整える
呼吸瞑想と同様に、仰向けになって姿勢を整えます。
身体を床に預けるようにしながら、手足の位置を微調整しましょう。
② 身体の各部分に意識を向ける
次に「身体の各部分の感覚」に意識を向けていきます。
足先から頭にかけて隅々まで観察していきましょう。順番は「足先から頭まで」「頭から足先まで」のどちらでも大丈夫です。
(例)「足先、足裏、足首、ふくらはぎ、すね、太もも、お尻、腰のあたり、背中、お腹、胸、肩、腕、首、顔、頭」
これらの部位一つ一つにスポットライトを当てていくイメージを持つといいでしょう。
③ 全身を感じながら呼吸を繰り返す
身体の各部分に意識を向け終えたら、最後に全身の感覚に意識を向けます。
全身を感じながら、自然な呼吸を何度か繰り返しましょう。
【実践】寝ながらできる「慈悲の瞑想」のやり方

ここでは、寝ながらできる「慈悲の瞑想」のやり方を紹介します。
「慈悲の瞑想」では、自分や他者に思いやりの気持ちを向けていきます。
慣れないうちは少しわかりにくいかもしれませんが、少しずつ効果を実感できるようになるでしょう。
① 仰向けになり呼吸に意識を向ける
「呼吸瞑想」と「ボディスキャン瞑想」と同じく、最初は仰向けになって姿勢を整えましょう。
姿勢を整えたら、まず呼吸に意識を向けます。身体の感覚を感じながら、呼吸を何回か繰り返しましょう。
② 自分のことを思い浮かべて祈りの言葉を唱える
次に、自分自身を思い浮かべながら、心の中で慈悲の言葉を唱えていきます。
「私の悩み苦しみがなくなりますように」
「私の願いが叶いますように」
「私が幸せでありますように」
と祈りながら唱えましょう。
③「自分の大切な人たち」「世界中の人たち」のことを思い浮かべて祈りの言葉を唱える
同様に、家族や友達、恋人など「自分の大切な人たち」や「世界中の人たち」のことを思い浮かべながら、慈悲の言葉を唱えていきます。
「私の大切な人たちの悩み苦しみがなくなりますように」
「私の大切な人たちの願いが叶いますように」
「私の大切な人たちが幸せでありますように」
「世界中の人たちの悩み苦しみがなくなりますように」
「世界中の人たちの願いが叶いますように」
「世界中の人たちが幸せでありますように」
と祈りながら唱えましょう。
瞑想を寝ながら行うおすすめのタイミング

ここまでは、寝ながら行う瞑想の「メリット」や「やり方」などを紹介しましたが、実践するタイミングはいつが最適なのでしょうか。ここでは、瞑想を寝ながら行うおすすめのタイミングを3つ紹介します。
寝る前のタイミングで行う
「寝ながら行う瞑想のメリット」でも触れた通り、寝る前のタイミングで瞑想を行うことでスムーズに深い睡眠に入りやすくなります。
「夜に寝つけない」「睡眠中に目が覚める」という方は、ベッドの中に入り、寝ながら瞑想を行うことで改善が見込めます。
朝に目覚めたタイミングで行う
朝に目覚めたタイミングであれば、起き上がらなくてもそのまま瞑想ができます。朝に瞑想を行うことで、思考がスッキリして1日の集中力が高まるでしょう。
「朝起きるのが辛い」「なかなか布団から出られない」という方は、朝目覚めたタイミングで、そのまま瞑想をしてみてはいかがでしょうか。1日を気持ちよくスタートできますよ。
「脳が疲れているとき」や「思考がザワついているとき」
在宅ワークや勉強などにより、「脳が疲れている」「思考がザワついている」と感じたことはありませんか?
このような状態のときに、寝ながら瞑想を行うことで「脳がスッキリする感覚」が味わえます。集中力も高まり、仕事や勉強のパフォーマンスが高まりやすくなります。
時間がない場合は、5〜10分だけでも十分な効果が期待できるでしょう。
姿勢は「横向き」や「うつ伏せ」でも大丈夫?

寝ながら瞑想を行う場合、基本的には仰向けで行います。仰向けのほうが身体が安定して、呼吸や感覚に意識を向けやすくなるのです。
ただ、人によっては「仰向けだと呼吸がしにくい」「仰向けが苦手」という方もいるでしょう。その場合は、「横向き」や「うつ伏せ」でも問題ありません。自分の一番楽な姿勢で瞑想を行いましょう。
瞑想を寝ながら行っている途中で眠ってしまっても大丈夫?

中には、「瞑想を寝ながら行っている途中で眠ってしまっても大丈夫?」「眠ってしまったら効果が無くなる?」と心配になる方もいるでしょう。しかし、途中で寝てしまっても問題ありません。
「眠りそうになっている」ことに気づく
途中で寝てしまっても問題ありませんが、「眠くなったらすぐに寝る」ではなく、一度「眠りそうになっていることに気づく」ということを意識してみましょう。これを意識するだけでも、瞑想をより深める練習になるのです。
具体的には、眠くなったときに「眠い」「寝そうになっている」ということに気づきます。そして、眠気から起こる「体の感覚」や「呼吸」に意識を向けてみましょう。
それでももし眠ければ、そのまま眠ってしまっても問題ありません。眠いのに、無理に我慢して「起きていなきゃ」と思う必要はないので安心してください。
寝ながら瞑想を行う際の注意点

ここでは、寝ながら瞑想を行う際の注意点を解説します。以下の3つに注意しましょう。
部屋の温度を調節する
寝ながら瞑想を行う場合は、事前に部屋の温度を調節しておくことをおすすめします。暑すぎたり寒すぎたりせず、自分にとって快適な温度に調節しましょう。
「寒い」「暑い」という感覚に意識を向けるのも瞑想のトレーニングとして有効ですが、慣れるまでは「快適でストレスのない環境」を作ることが大切です。
また、寒いのに無理して瞑想を続けると、風邪の原因になるので注意が必要です。
慣れるまでは音楽をかけないほうがいい
人によっては「音楽をかけてリラックスをしながら瞑想をしたい」という方もいるでしょう。しかし、瞑想に慣れるまでは音楽をかけないことをおすすめします。
音楽をかけると、どうしても意識が音に向いてしまいます。そのため、瞑想の効果が十分に得られない場合があるのです。
ただ、「音楽をかけないと落ち着かない」という方もいるかもしれません。その場合は音楽をかけてもいいですが「なるべく静かで歌詞の入っていない音楽」をおすすめします。
寝過ごしに注意
睡眠に入る前提で、寝ながら瞑想を行うのであれば問題ありません。しかし、「朝の出勤前」や「次の予定が入っているとき」などは、寝過ごさないように注意しましょう。
対策として、事前にタイマーをセットしておくことをおすすめします。
寝ながらできる瞑想のやり方|まとめ

この記事では、寝ながら行う瞑想の「やり方」や「メリット」「注意点」などを解説しました。
寝ながら行う瞑想は、「座って瞑想するのが苦手な人」や「忙しくて時間が取れない人」などにおすすめです。
今回紹介した内容を参考にしながら、「寝ながら行う瞑想」を実践してみてはいかがでしょうか。
また、寝ながら行う瞑想以外にもさまざまな瞑想法があります。以下の記事では、日常でできるさまざまな瞑想法を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
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