ブログ

『誘導瞑想』とは? 誘導あり・なしの違いや、時間帯別の効果も紹介

PCを観ながら自宅で瞑想をしている女性

アプリやYouTubeなど、気軽に瞑想を行うためのコンテンツが以前と比べて増えてきましたが、その反面、情報が多すぎて何を拠り所にしたらいいか分からないという人も多いのではないでしょうか?

正しい知識と経験に基づいた誘導に沿ってマインドフルネス瞑想の練習をすることで、ストレス解消や集中力の改善、リラックス効果、共感性の向上など、さまざまな効能があることは科学的にも実証されています。

そこでこの記事では、MELONインストラクターの林 有加里さんへのインタビューの元、「誘導瞑想とは?」「誘導瞑想で得られる効果」「時間帯別の効果」について解説していきます。

『誘導瞑想』とは? 特にこんな人におすすめ

スマホを横に置いて床に横たわっている女性

『誘導瞑想』とはガイドがある瞑想のこと

誘導瞑想とは人の声やナレーションなど、ガイドに沿って行う瞑想のことです。瞑想にはたくさんの瞑想法があり、それぞれの効果があるので、ガイドなしで自己流の瞑想でも継続することで徐々に効果を得ることはできます。

ただ、脳と心を休息させるマインドフルネスの効果を目的にしている場合は、自己流よりも誘導に沿って練習をする方が身に付きやすいと言えます。

以下の記事で「マインドフルネス瞑想の効果」について詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

「今ここ」に集中するのは意外と難しい

数ある瞑想の中でもマインドフルネス瞑想は、「評価や判断をしないで、今この瞬間の経験に意識を向けること」を目的としています。あちこちに意識が行くのをまずは「今ここ」に定めることで、「今、自分のからだの様子・心の様子はどうなのか」ということに自分自身で気づくことができます。

感情はしっかり感じ取って味わうと軽くなったり消えていく特性があるため、まずは今に意識を向けてどんな思いがあるのか気づくことがとても大切です。ただ、「今ここ」に意識を向けることが、実は案外難しいのです。

こちらの記事でマインドフルネスの意味について詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

初心者や考えることが好きな人には『誘導瞑想』が効果的

瞑想にあまり馴染みのない初心者の人はもちろん、考えることが好きな人、得意な人には『誘導瞑想』がおすすめです。頭の中のおしゃべりが始まってもそれに気づかなかったり、特に理論派の人は自分で瞑想をしながら「これで合っているんだろうか?」「もっと他にいい方法はないか?」などとつい考え出してしまうのではないでしょうか?

誘導があると、「今、何に意識を向けるのか、感じるのか」ということを誘導する人が示し、与えてくれるので、自己流の瞑想よりも「今ここ」に意識を向けやすいという傾向があります。また、例えば「足を動かしたいな」、「足が痒いな」などと思ったタイミングで、「それを一回見守りましょう」「呼吸してみましょう」といった対処方法を誘導してもらうことでマインドフルであり続けることができたりします。

誘導によるマインドフルネス瞑想の効果と仕組み

人間の脳のイメージカット

マインドフルネス瞑想は、適切な誘導に沿って行うことで、以下の効果を短期間で感じやすくなります。

効果1 : ストレスを感じている状態に気づけるようになる

マインドフルネス瞑想をすることでまず、ストレスを感じている今の自分の状態に気づきます。気づくことでイライラとした感情をいったんストップさせたり、ストレスとうまく距離を取ったり対応ができるように。自分とストレスを切り離して捉えられるようになることがマインドフルネス瞑想の大きな効果のひとつです。

・ストレスと深く関わるのが、脳の「扁桃体」

ストレスと深く関わっているのが、脳の「扁桃体」という場所です。「扁桃体」はいわゆるネガティブな感情を司るところ。ストレスを感じたときに感情が起こってくるのも「扁桃体」です。「扁桃体」は“ストレス反応をオンにするスイッチに当たるところ”などとも言われますが、マインドフルネス瞑想によって、この扁桃体の活動を抑制したり変化させることができるんです。

・「前頭前野」の活動が活発になると、「扁桃体」の動きが抑えられる

「扁桃体」の活動の抑制に深く関わっているのが、おでこの裏側にある「前頭前野」という脳の部分。この「前頭前野」が「扁桃体」の活動をコントロールしています。マインドフルネス瞑想をすると、「前頭前野」の活動が活発になって、それに伴って「扁桃体」を上手くコントロールできる力がどんどん育まれていきます。

つまり、「扁桃体」の活動を抑えると、ネガティブな感情が出てきづらくなって、結果的にストレスの軽減に繋がるというメカニズムです。

こちらの記事で「扁桃体」と「前頭前野」の役割について詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

効果2 : 集中力を高める

「前頭前野」は扁桃体の抑制だけではなく、集中力を高めたり、物事を瞬時に処理するなど人間らしい才能を司っている部分。マインドフルネス瞑想を続けると脳の構造自体も変わるというエビデンスもあります。

なので、集中力を高めたいときはいきなり作業に取り掛かるよりも、3分でもいいので瞑想をしてから取り組んだ方が頭がすっきりと働き、集中しやすくなります。

効果3 : リラックスできる

瞑想によって呼吸に意識を向けていくことで、だんだんと呼吸がゆったりとしてきます(このときに大切なのが、ありのまま受け取ること。早くても浅くてもどんな呼吸でも構いません)。呼吸のスピードが遅くなり、さらに吐く息が長くなると副交感神経が優位になり、リラックスできるようになります。生理学的にも、ゆったりとした呼吸は心拍数や血圧を下げると言われています。

効果4 : 相手の感情に気づきやすくなる

マインドフルネス瞑想を続けていくと、心の知能指数と言われるEQが上がります。EQが上がると相手の感情に気づきやすくなり、結果的に周囲とのトラブルが少なくなることも。「人の悩みの第一位は人間関係」なんて言われますが、周囲との対立が減ることによって人間関係が上手くいくようになると、結果的にストレスの軽減にも繋がります。

また相手だけでなく、自分にも思いやりを向けられるようになります。マインドフルネス瞑想を行うことで、セロトニンやオキシトシンといった、持続性の高い幸せホルモンが出てくるので、自分自身を落ち着かせたり穏やかにさせてあげられるのです。

効果5 : 睡眠の質が上がる

休みの日に普段よりたくさん寝ても、なぜか疲れが取れない、という方も多いのではないでしょうか? いくら長時間寝ても、眠りの質が良くないとあまり休息にはなりません。睡眠の質を上げるためには脳のオンオフを切り替えて脳をしっかりと休ませてあげることが必要です。マインドフルネス瞑想は脳の休息に繋がるため、夜眠る前に瞑想をすると、少ない睡眠時間でも質の高い睡眠が取れるようになります。

時間帯別 マインドフルネス瞑想の効果

太陽と月が同時に出ているイメージ写真

【朝の瞑想】その日の体調や心に気づきやすくなる

一日のスタートである朝のひとときに瞑想を通して自分の中でマインドフルな感覚をしっかりと味わっておくと、例えばその日の体調や心の状態に気づきやすくなります。それにより日中の活動で、限界を超えて頑張りすぎることを防いでくれます。さらには「俯瞰して眺めて受け取る習慣」が日常生活の中にも広がり、いろんな選択肢が生まれてきたり、反応するのではなくて対応できることが増えてきます。

また、朝は頭も心もフル稼働する前なので、日中や夜に比べて、より静かな状態を味わうこともできたりします。

こちらの記事で「朝の瞑想の効果」について詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

【日中の瞑想】リフレッシュ&集中力アップ

体が、そして頭の中がちょっと疲れたなぁと思うときにおすすめです。例えば昼休み。また、午後に向けて集中力やパフォーマンスをアップさせたいときにも瞑想は効果的です。日中の瞑想には気分を切り替えたりリフレッシュさせる効果があります。

【夜の瞑想】睡眠の質を高める

オンオフを切り替えて睡眠の質を高めたいときは夜の瞑想が効果的。瞑想で脳をしっかりと休息させることで睡眠の質が上がることが期待できます。また瞑想中に身体の凝っている箇所や疲れている箇所に気づいたら、瞑想後のバスタイムなどで簡単なセルフマッサージをしてみるのもおすすめ。身体が緩むとより眠りやすくなったりもします。瞑想してそのまま眠れるといいのですが、なかなか難しいですよね。夜の瞑想の効果をご理解いただいて上手に取り入れてみてください。

こちらの記事で「夜の瞑想の効果」について詳しく解説しています。

瞑想の効果は何分やるかよりも日々の継続が大切

クッションが並んでいる瞑想スタジオ

マインドフルネスの効果を得るために瞑想を取り入れたいけれど、どれくらいの時間やったら良いの?と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。

できれば毎回20〜30分行っていただくことがおすすめですが、瞑想の時間よりも、5分でも10分でも、毎日継続して行うことの方が効果を感じるためには大切です。続けていくうちに習慣化し、歯磨きのようにだんだんと瞑想しないと気持ち悪くなるはず。

マインドフルネス瞑想を2ヶ月続けると何らかの効果を感じられるというエビデンスはたくさんあるので、まずは1日5分でも、自分の取り入れやすい時間から続けてみましょう。

こちらの記事で「マインドフルネスの効果が出るまでの期間」について詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

マインドフルネスの効果を実感したい人には『誘導瞑想』がおすすめ

MELONオンラインを受講中の女性

瞑想にはたくさんの瞑想法があり、それぞれの効果があるため、自己流で瞑想をすることは決して悪いことではありません。ですが、脳と心を休息させるマインドフルネスの効果を確実に実感したい場合は、マインドフルネスについてしっかりとした知識と経験を持ったインストラクターの誘導に従って瞑想する方が近道です。

MELONではMELONオンラインというオンライン・マインドフルネスサービスを提供しています。マインドフルネス初心者の方、一人だと継続できない方、やり方が正しいのか不安な方も、一般社団法人マインドフルネス瞑想協会の資格を持つプロのインストラクターが丁寧に分かりやすく誘導瞑想のレッスンを行うので安心です。

この記事を読んでマインドフルネスの『誘導瞑想』に興味を持った方は、是非レッスンに参加してみて下さい。まずは2ヶ月継続していただければ、何らかの効果を感じてもらえるはずです。

MELON ONLINEバナー画像