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マインドフルネスの『効果が出るまで』の期間は?効果ないのは最初だけ

close up of calendar and alarm clock on the green background, planning for business meeting or travel planning concept

マインドフルネスは「悩みや苦しみを軽くしてくれる、誰でもできる方法」であり、実生活でも手軽に取り入れられます。ただ、「効果はどのくらいで感じれるの?」と、効果が出るまでのスピードが気になる方や「やってみたけど効果を実感できなかった……」という方もいらっしゃるかもしれません。

そこでこの記事では、マインドフルネスの「効果が出るまでの期間」について解説していきます。また、「継続するコツ」や「おすすめの時間帯」についても紹介するので、ぜひ参考にしてください!

必読!マインドフルネスの定義と考え方

マインドフルネスは、1979年に米国マサチューセッツ大学医学部教授のジョン・カバット・ジン博士が提唱したもので、「今この瞬間の経験や思考に、評価や判断をせずに意識的に注意を向けることにより現われる気づき」を重視した心と身体の休息法です。

変化の多い現代では「仕事の状況」や「人間関係」など、さまざまな悩み事や心配、怒りに苦しめられることもあるでしょう。

そもそも「悩む」とは、「思考を巡らし続けている状態」のことです。「あんなことをしなければ良かった」という過去の後悔「この先どうなってしまうんだろう」という未来への不安にとらわれているのです。 この「とらわれ」の状態を離れ、「今、この瞬間を感じ、気づく」ことがマインドフルネスの考え方となっています。

もっと詳しく知りたい方は、『マインドフルネス』の意味とは?簡単にわかりやすく解説!という記事もチェックしてみてくださいね。

参考:Mindfulness-Based Stress Reduction Kabat-Zinn, Jon

マインドフルネスで効果が出るまでの期間

マインドフルネス瞑想は「今この瞬間、自分が考えていること、感じていることに気づく」ための実践であり、多くの人がその効果を実感し、生活に取り入れています。しかし、なかなかマインドフルネス瞑想の効果を感じられず、「いつになったら効果が出るんだろう」と心配になっている方もいるでしょう。

そこでここでは、「マインドフルネス瞑想で効果が出るまでの期間」を研究結果に基づいて解説します。

まずは2ヶ月!継続的な実践で効果を感じよう

名古屋経済大学の家接哲次先生が、マインドフルネス研究のメッカの1つである、オックスフォードマインドフルネスセンターと共同で行った研究データがあります。

Ietsugu, T., Crane, C., Hackmann, A., Brennan, K., Gross, M., Crane, R. S., … & Barnhofer, T. (2015). Gradually getting better: Trajectories of change in rumination and anxious worry in mindfulness-based cognitive therapy for prevention of relapse to recurrent depression. Mindfulness, 6, 1088-1094.
タイトル訳「だんだん良くなる:再発性うつ病の再発防止のためのマインドフルネス認知療法における反すうと心配の変化の軌跡」

この研究はうつ病を繰り返し発症した経験があるけれど、現在はほとんど症状がない104名に対して行われました。彼らは8週間のマインドフルネスのプログラムに参加し、毎週、「この1週間に、反すうや心配をすることがどれくらいあったか」を尋ねられました。

最終的には8週間で、毎週少しずつ反すうや心配が減っているのが確認できました。一方で急に状況が劇的に改善したという方は数%しかいませんでした。この結果から、マインドフルネスの効果は2ヶ月ほどで、「急に」は出ず、「だんだん」出てくるということが分かります。

効果を感じるために重要なのは「継続的な実践」です。「何回かやってみたけれどダメだった」「2週間続けてみたけれどまだ効果が分からない」という場合は、毎日少しずつでも大丈夫ですので2ヶ月間続けてみてくださいね!

マインドフルネス瞑想を継続するコツ

マインドフルネス瞑想は継続してこそ効果が高まるものですが、ある程度の期間を要する場合もあるため、効果が分かる前にやめてしまう方も少なくないでしょう。ここからは「マインドフルネス瞑想を習慣化させるコツ」を3つ紹介しますので、心が折れてしまう前に取り入れてみて下さいね!

マインドフルネス瞑想を日常の行動と組み合わせてみる

「毎日やればいいのはわかっているけど……」という方も多いのではないでしょうか。 マインドフルネス瞑想は続けることが大切!忙しい日も、「やらない」のではなく、ほんの少しの時間でも毎日続けるように工夫してみてください。

例えば、「家事をしながらの瞑想」 食器を洗うときに、水が手に当たる感覚に集中してみる、お皿の肌触りを感じてみる。 朝、コーヒを飲むときに「香り」「温度」「味」に意識を向けてみる。 これもマインドフルネス瞑想。 色々な瞬間に瞑想を実践できる機会はあります。

以下の記事では、「食べる瞑想」の具体的なやり方や効果について解説しているので、普段の食事の際に取り入れてみてはいかがでしょうか。

マインドフルネスのコミュニティに所属する

「一人だとつい他のことをしてしまって、なかなかマインドフルネスを続けられない」という方は、マインドフルネスのコミュニティに所属してみるのも手段の一つです。

周りに自分と同じ気持ちでマインドフルネス瞑想を行っている人がいると、「自分も頑張ろう」と思えます。また、仲間と気持ちを分かち合うこともできますよね。

コミュニティに所属することに不安がある場合は、まずは友人や家族と一緒にマインドフルネスを行ってみましょう。一人でやるよりも継続しやすくなるはずです。

専門の知識をもった人に教わる

書籍やネット情報などでマインドフルネスの理論を学ぶだけでは難しく、やめてしまったという方もいらっしゃるかもしれません。そのため、専門の知識をもった人に教わりながら、実践していくのがおすすめです。

マインドフルネス瞑想を継続することで得られる効果

朝、窓に向かってベッドの上で瞑想する女性

マインドフルネスをコツコツ実践すると、様々な効果を実感することができます。以下では代表的なものをご紹介していますが、それ以外でも様々な効果が期待できます。

睡眠の質が高まる

マインドフルネス瞑想で自律神経が整うことは、近年の研究で科学的にも証明されています。「ストレス社会」の現代では日々交感神経が刺激されがちですが、マインドフルネス瞑想を続けると次第にリラックスしやすくなるでしょう。

自律神経の乱れが解消されると意識的に脳を休められます。そのため、睡眠時間が短くても質が向上し、睡眠満足度も向上します。

質の良い睡眠をとるためにも、毎日少しずつでもいいのでマインドフルネス瞑想を続けましょう。

マインドフルネス瞑想と睡眠に関する研究事例は、『マインドフルネス瞑想』は睡眠に匹敵する効果がある?研究事例も紹介!の記事で詳しく解説しています。

参考:Dynamic change of awareness during meditation techniques: neural and physiological correlates. Frontiers in Human Neuroscience.

ネガティブな感情をコントロールできるようになる

「本当はこんなことで落ち込みたくないのに、なぜか悲しくなったり泣きたくなったりしてしまう」「些細な出来事にもすぐカッとしてしまう」という悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか?

マインドフルネス瞑想を継続すると観察力が向上するため、悲しみや怒りといった感情が浮かんだ瞬間に、その原因となった出来事を客観的に分析することができるようになります。

ネガティブな感情がコントロールできると、自分の人生がより生きやすくなったり、他者との人間関係が良好になるという嬉しい効果も期待できます。

他にもマインドフルネスの効果を知りたい場合には、『マインドフルネス瞑想』のすごい効果とは?毎日5分でも継続が大事!という記事に詳しく記載しています。

マインドフルネスを行うおすすめの時間帯はいつ?

海辺 明け方 ヨガ

マインドフルネスはいつ実践すると効果が出やすいのでしょうか。結論から言うと、マインドフルネスを行う時間帯に決まりはありませんが、望む効果によっておすすめの時間帯が異なります。

睡眠の質を高めたい場合は寝る前がおすすめ

長く寝ても疲れがとれない」「睡眠時間が短く寝不足」といった睡眠に関する悩みを抱えていませんか?そんな悩みに対しても、マインドフルネスは効果的です。 毎晩寝る前にベッドの上で数分間だけマインドフルネス瞑想を継続すると、少しずつ睡眠の質に変化が得られます。

横になったままできるので、続けやすいところもポイントです。 『寝ながら瞑想』のやり方とは?寝ながらでも簡単にできる方法3選を解説している記事もありますので、ぜひやってみてください!

一日の集中力を高めたい場合は朝がおすすめ

朝すっきり起きれず、起きた後も集中力が続かない、そんな経験はありませんか?この場合も、朝のマインドフルネス瞑想で、一日の集中力を高められます。朝のうちに頭がすっきりすると、一日を効率よく過ごせるようになるので、習慣化するのもおすすめですよ。

『朝の瞑想』にはどんな効果がある?忙しい朝にできる瞑想のやり方4選の記事では、朝におすすめの瞑想のやり方を詳しくご紹介しているのでチェックしてみてくださいね。

マインドフルネスは実践する時間帯よりも継続することが大切

マインドフルネスを行う上で最も大切なことは、続けること。 マインドフルネスを始めたい場合は、毎日少しの時間でもいいので「習慣化して継続」することを意識しましょう。例えば、家事をしながらなどの、「ながら」マインドフルネスがおすすめです。

『マインドフルネス瞑想』やり方12選!初心者でも簡単に効果を実感できる方法をご紹介という記事では、さまざまな瞑想の種類ややり方を解説しています。どの瞑想法が合うかは人それぞれです。日々のコンディションによっても変わるので、色々な瞑想法を試して、自分に合ったやり方を見つけましょう!

マインドフルネスは、効果が出るまで継続することが大切

海辺 石 積み重ね

この記事では、マインドフルネスの「効果が出るまでの期間」や「得られる効果」「継続するコツ」などについて詳しく紹介しました。

さまざまな効果が得られると研究結果も出ているマインドフルネスですが、より良い効果を得るためには継続することが大切です。

「マインドフルネスを試したけれど1人だと続かなかった」「専門知識を持った人に教わりたい」という方は、是非「MELON オンライン」のマインドフルネスクラスに参加してみませんか?一般社団法人マインドフルネス瞑想協会の資格を持つプロのインストラクターが丁寧に分かりやすくレッスンを行うので安心です。

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