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心がさまようマインドワンダリングとは?対処法と活かし方を詳しく解説します!

机に腕をついている女性の画像

「ふと気付くとマイナスな思考が頭をよぎっている」
「自分の中でとめどなく繰り返される思考が気になってしまう」


といったような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか?実はその悩みを引き起こしているのは「マインドワンダリング」という現象なのです。

この記事では、MELONインストラクターのYukariさんへのインタビューを元に「マインドワンダリングの概念」や、「マインドワンダリングへの対処法」などについて詳しく解説します!

マインドワンダリングとは

考え込む男性

マインドワンダリングとはどのような現象なのでしょうか?発生しやすいシチュエーションも含めてご紹介します。

マインドワンダリングの定義

マインドワンダリングは、目の前の出来事でなく、過去や未来に思いを巡らせている状態を指します。ぼんやりと心が彷徨っている状態であり、「心の迷走」とも呼ばれています。

マインドワンダリングの逆の概念として、今この瞬間に集中している状態である「マインドフルネス」があります。マインドワンダリングとマインドフルネスの関係性については、後ほど詳しくご紹介します。

マインドワンダリングが起きやすい状況

マインドワンダリングは、主にリラックスしている時に起きやすいと言われています。特に意識的には何も考えておらず、ぼーっとしている時に起きていることが多いです。

例えば湯船に浸かっている時や散歩をしている時などに、ふと「今自分はこんなことを考えていたな」と気付く瞬間はありませんか?その気づきの直前までの状態を「マインドワンダリング」と呼ぶことができます。

マインドワンダリングとデフォルト・モード・ネットワークの関係性

脳が空中に浮かんでいる画像

マインドワンダリングを理解するために重要なキーワードとして、デフォルト・モード・ネットワーク(以下DMN)というものがあります。ここからはマインドワンダリングの発生にDMNがどのように関係しているのかについてご紹介します。

マインドワンダリングの発生源はDMN(デフォルト・モード・ネットワーク)

思考があちこちに彷徨うマインドワンダリングは、脳内のネットワークであるDMNによって引き起こされています。DMNとは、脳が無意識かつ自動的に活発になる脳機能ネットワークです。わかりやすく言うと、自動車のアイドリングのような状態のことを指します。

DMNは脳内のおよそ60%〜80%のエネルギーを消費していると言われており、この活動が活発になればなるほどマインドワンダリングは発生しやすくなります。

DMNについてもっと詳しく知りたい場合には、こちらの記事をチェックしてみて下さい。

マインドワンダリングが持つ2つの側面

goodとbadの比較画像

マインドワンダリングは2つの側面を持っています。それは「ポジティブなマインドワンダリング」「ネガティブなマインドワンダリング」です。両者の違いはどこにあるのかを探っていきます。

ネガティブなマインドワンダリング

まずはネガティブなマインドワンダリングから解説します。自分自身がストレスを多く抱えている時にマインドワンダリング状態になると、マイナスな思考ばかりが頭の中で繰り返してしまいます。

例えば誰かに怒られて落ち込んでいる時、もしくは身近で大きな問題が起こってしまった時に「これ以上考えたくないのに、なぜかそのことばかり考えてしまう」という経験がある方も多いのではないでしょうか?それこそがまさにネガティブなマインドワンダリングなのです。

マインドワンダリングの発生源であるDMNは、自分の意志で変化させられるものではありません。そのため、一度ネガティブな方向に傾いてしまうと、負のループを永遠と繰り返すことになります。

ポジティブなマインドワンダリング

次にポジティブなマインドワンダリングについてです。先ほどとは逆で、自分自身が抱えているストレスが少ない時にマインドワンダリング状態になると、アイディアやひらめきが起こりやすくなります。

例えば作業や仕事が行き詰まり「今日はもうだめだ」と家に帰ったとします。しかし、ご飯を食べ終わってシャワーを浴びている時に、突然アイディアが浮かんできたという経験はありませんか?これはシャワーを浴びてリラックスした時に脳内のDMNが活性化し、ポジティブなマインドワンダリングが発生したことになります。

ポジティブなマインドワンダリングは想像力を高め、意識的に考えている時には繋がることのない「点と点」を繋げてくれます。「心の迷走」などと呼ばれることもあるマインドワンダリングですが、必ずしも悪い影響ばかりを与えるわけではないのです。

ネガティブなマインドワンダリングの対処法

瞑想をする女性の画像

ネガティブなマインドワンダリングが起こっていると、日常生活にも支障をきたすことがあります。ここではその際に有効な対処法を2つお伝えします。

マインドフルネスの実践

マインドフルネスの実践は、ネガティブなマインドワンダリングを予防する非常に有用な手段です。マインドフルネスとは主に瞑想を通じて行う脳と体の休息法で、「今この瞬間に集中する」ことが大切になります。近年では大手IT企業が導入したり、厚生労働省が健康経営の一環として促進したりしていることで知名度が上がってきています。

マインドフルネスがなぜネガティブなマインドワンダリングの発生を抑制できるかというと、マインドフルネスには「ストレスの受け取り方を変えることができる」という効果があるからです。

例えば混み合っている駅のホームで、誰かがあなたにぶつかってきたというシーンを考えてみて下さい。これを「わざわざ私にぶつかってくるなんて酷い。あんなの憂さ晴らしに違いない。今日はついてないな。」と捉えるか、「もしかしたらあの人は、家族が体調を崩して急いでいたのかもしれない。誰にでもそういう時はあるな。」と捉えるかでは、同じ事実から受けるストレスの量は大きく異なります。

日常生活で起こるさまざまな出来事の受け止め方を上手くする練習が「マインドフルネス」なのです。マインドフルネスの実践によりストレスが軽減すると、それに従ってネガティブなマインドワンダリングも起こりにくくなります。

マインドフルネスについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事も読んでみて下さいね。

十分な睡眠をとる

ネガティブなマインドワンダリングを抑制するためには、十分な睡眠を取ることも大切になってきます。睡眠不足の状態だと、どうしてもマイナスな思考になってしまうというのは皆さんも体験的に理解されていると思います。

睡眠は脳にとって非常に重要な時間であるため、最低でも一日7時間程度は眠るようにしましょう。ネガティブなマインドワンダリングで悩んでいる場合、解決方法は「睡眠時間を増やす」という意外にシンプルなものかもしれませんよ!

ポジティブなマインドワンダリングを起こすためには?

頭の中の思考を可視化した画像

先ほどもご紹介したマインドフルネスですが、ここからはポジティブなマインドワンダリングを起こす力になるマインドフルネス瞑想法をご紹介します。

ジャーナリング(書く瞑想)

ジャーナリングは自分の頭の中に浮かんだことを紙に書き出す瞑想法です。5〜10分時間を区切ってひたすら頭の中の思考を紙に起こしてみましょう。感情や思考を外に出すことでマイナスな気持ちと自分の間に線を引くことができます。

ポジティブなマインドワンダリングはストレスが少ない状態で起こりやすいため、「今自分はこんなことにストレスを感じているんだ」と気付くことが、それを手放す第一歩になります。ジャーナリングは習慣化することによって沢山の気づきをもたらしてくれます。詳細は以下の記事で是非確認してみて下さいね。

慈悲の瞑想

慈悲の瞑想は、自分が楽な姿勢を取り、胸や身体に手をあてた状態で以下のようなフレーズを唱える(心の中でもOK)瞑想法です。

『私が幸せでありますように
私の悩み苦しみがなくなりますように
私の夢や願いが叶いますように
私が幸せでありますように』


慈悲の瞑想を行うと自己受容が深まり、ネガティブな感情に巻き込まれにくくなります。ネガティブなマインドワンダリングに悩んでいる方こそ、そんな自分を丁寧に労ってあげて下さい。瞑想を習慣化することによって、ポジティブなマインドワンダリングが起きていることに気付く瞬間に出会えます。

慈悲の瞑想について詳しく知りたい方は、こちらの記事をチェックしてみて下さい。

マインドワンダリング|まとめ

秋の水辺の風景

今回の記事ではマインドワンダリングについて詳しくご紹介しました。DMN(デフォルト・モード・ネットワーク)やマインドフルネスとの関係性についての部分についても、かなり興味深いトピックだったと思います。

マインドワンダリングは必ずしも悪いものではなく、ポジティブな側面とネガティブな側面の両面を持ち合わせています。ポジティブなマインドワンダリングを起こしたい場合には、是非マインドフルネスを実践してみて下さいね!

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