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サウナ瞑想の具体的なやり方は?得られる効果や注意点も徹底解説

サウナの明かりの様子

瞑想にはさまざまな効果があると聞いて始めてみたけど、「ぜんぜん集中できない」「継続するのが苦痛」と思って諦めた経験はありませんか?

そんな方は、サウナで瞑想するのがおすすめです。サウナは静かな空間で、スマホやパソコンなどのデジタル情報から完全に遮断されています。そのため、瞑想を行うのに最適な環境なのです。

また、サウナで瞑想を行うことで、瞑想が続けやすくなり高い効果が得やすくなります。そこでこの記事では、「サウナ瞑想」で得られる効果ややり方、注意点などを解説します。

サウナと瞑想は驚くほど相性が良い

マットが敷かれたサウナ内の様子

サウナと瞑想は一見まったく共通点がないように見えますが、実は非常に相性が良いのです。ここでは、その理由を3つ紹介します。

サウナと瞑想には共通している部分がある

サウナに入っている状態と、瞑想している状態には共通している部分があります。瞑想は「いまこの瞬間を感じる」というマインドフルな状態を目指すのが目的です。「体の感覚」や「浮かんできた思考や感情」など、評価をせずにありのままを感じていきます。

それにたいしてサウナは、高温の室内に裸でひたすら座り続けます。「体がジワジワ温まる感覚」「汗が流れる感覚」「自分の呼吸」などに自然と意識が向けられるはずです。「いまこの瞬間」をありのままに感じられるため、瞑想と非常に近い状態といえます。

サウナと瞑想の共通点について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

サウナでは瞑想がしやすくなる

サウナで瞑想を行うと、通常の瞑想よりも効果が深まる傾向があります。なぜなら、サウナの室内では「暑い」という感覚で頭がいっぱいになるからです。そのため、特に意識しなくても瞑想と近い状態になるのです。

通常の瞑想だと、「雑念が浮かぶのが気になる」「すぐに気が散る」など、初心者が挫折しやすいポイントがいくつもあります。しかし、サウナで瞑想を行うことによって半強制的に集中状態にもっていけるため、初心者の挫折ポイントを乗り越えやすいのです。

これが、通常の瞑想よりサウナ瞑想が効果的な理由です。

瞑想を習慣化しやすい

上記で説明した通り、サウナは瞑想がしやすい環境です。そのため、「瞑想を継続したいけどなかなか続かない……」という方は、定期的にサウナに通い瞑想を習慣化するといいでしょう。

サウナに週に1回通うだけでも、十分な効果に期待できます。

以下の記事では、サウナと瞑想について詳しく解説しています。ぜひ、参考にしてください。

サウナ瞑想で得られる効果

サウナにオレンジの光が灯っている様子

サウナで瞑想を行うことによってさまざまな効果が得られます。ここでは、サウナ瞑想の主な効果を3つ紹介します。

瞑想で得られる効果については以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

不安やストレスが軽減され、精神が安定する

サウナ瞑想には、不安やストレスを軽減する効果があります。サウナ瞑想によって、人間の脳内にある「扁桃体」という部位が縮小することがわかっています。「扁桃体」は恐怖や不安といったネガティブな感情に影響するため、縮小することで不安やストレスを感じづらくなるのです。

ネガティブな感情が減少すると精神が安定しやすくなります。ポジティブな思考を持ちやすく、自分に自信が持てるようになるでしょう。

集中力が向上する

サウナで瞑想を行うと、集中力が向上する効果にも期待できます。瞑想は、「雑念が出てくる→それを気づいて受け入れる→呼吸や体の感覚に意識を戻す」というプロセスが重要です。

これを繰り返すことで「1点に集中する力」が身につき、何をしている時でも気が散ることなく1つのことに集中できるようになるのです。

睡眠の質が上がる

サウナで瞑想することで、睡眠の質も高まります。サウナに入るだけでも自律神経が整い睡眠の質を高められますが、瞑想によってさらに高い効果が期待できるでしょう。

瞑想をすると呼吸が安定し、自律神経のバランスが良くなります。これにより体の強張っている部分や緊張している部分を緩められるのです。その結果、深い睡眠に入りやすくなります。

サウナで瞑想する方法を解説

雛壇のあるサウナの様子

サウナ瞑想はどのように行えばいいのでしょうか。ここでは、サウナで瞑想する具体的な方法を解説します。

1. ひな壇に座って姿勢を整える

まずは、サウナ室に入ってひな壇に座ります。リラックスしながら体の力を抜いて、背筋を伸ばしてください。このときに「頭頂部を天井から糸で引っ張られているような感覚」をイメージしましょう。

目は軽く閉じるか、薄目で一点を見つめておきます。手は膝に置きます。手のひらを上向きにすると、胸が自然と広がり呼吸がしやすくなるでしょう。

この姿勢を保ったまま瞑想に入ります。猫背になってしまうと、空気の入りが悪くなり呼吸がしづらくなってしまいます。そのため、なるべく姿勢は伸ばしたままキープしておきましょう。

(瞑想の座り方・姿勢についてさらに詳しく知りたい方はこちら!)

2. 自然な呼吸に意識を向ける

次は、自然な呼吸に意識を向けていきます。無理に呼吸をコントロールする必要はありません。普段生活しているときと同様、ありのままの呼吸を行ってください。

「肺に空気が出入りする感覚」「お腹が膨らんでへこむ感覚」「肩が持ち上がって緩む感覚」など、呼吸と共に動く体の感覚に意識を向けましょう

3. サウナで温まる体の感覚に意識を向ける

瞑想を続けていると、ジワジワと体が温まってきます。体が温まってきたら、「体の芯から温まっている感覚」や「汗が流れる感覚」など、サウナの暑さによって起こる体の感覚に意識を向けましょう

また、慣れてきたら「熱い」「早く出たい」などの苦痛な感覚を含めて、心の状態を観察してみるのもおすすめです。これを5分〜10分ほど続けます。

4. 雑念が湧いてきたら、そっと体の感覚に意識を戻す

サウナでしばらく瞑想を続けていると、思考や考え事などの雑念が湧いてくるはずです。また、「熱い」「早く出たい」などの苦痛な感情も出てくるでしょう。しかし、雑念が湧いてもそれを評価せず、ありのままに受け入れてください。

「〇〇について考えている」「〇〇のことが気になっている」「熱くて早く出たいと思っている」と、雑念が浮かんだことに気がついたらその雑念をそっと手放して、体の感覚に意識を戻しましょう

「雑念が出てくる→それに気づいて受け入れる→呼吸や体の感覚に意識を戻す」

これを何度も繰り返し行うことが瞑想において大切なことです。

5. 水風呂に入って「冷たい感覚」に意識を向ける

サウナ室から出たら、汗を流してから水風呂に1〜2分ほど入ります。水風呂の「冷たい感覚」や「汗腺が引き締まる感覚」に意識を向けましょう。

6. 外気浴で「整う」を味わう

水風呂から上がったら、体を拭いて外気浴を行います。この段階で、サウナで「整う」といわれている「心身ともに整った感覚」を味わえるでしょう

目を軽く閉じて、ゆっくりと呼吸をしながら体全体の感覚を意識します。そのまま少しずつ、音や匂い、光、皮膚感覚など、意識を広げていきましょう。これがサウナ瞑想の一連の流れです。

サウナで瞑想する際の注意点

ここまではサウナ瞑想の効果ややり方について解説しましたが、実際に始める前に注意しておくべきことがいくつかあります。

以下の3つの注意点を確認しておきましょう。

こまめに水分補給をする

サウナでは大量に汗をかくため、こまめな水分補給が大切です。サウナに入る前にコップ1〜2杯分の水を飲み、サウナに入っている途中もこまめに水分を補給しましょう。

水分をとらずにサウナに入ると、水分が減少して血液の巡りが悪くなります。そうなると、血栓ができる原因にもなり、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしてしまう場合があります。また、熱中症になる可能性もあるので注意が必要です。

参考文献・論文:井奈波良一(2011). 入浴と熱中症. 日温気物医誌, 75, (1).

体調が悪いときは利用を控える

体調が悪いときはサウナに入るのを避けましょう。体調が悪いのに無理して入ると、脱水症状や立ちくらみなどの症状が起こりやすくなります。

また、さらに体調が悪化してしまう場合もあるので注意しましょう。

なるべく静かに利用できるサウナを選ぶ

サウナと瞑想は驚くほど相性が良いですが、周囲の雑音が多いと効果が薄れてしまいます。

瞑想に慣れてくれば雑音が多くても集中できますが、はじめのうちは混んでいるサウナやテレビが設置されているサウナを避けましょう。

サウナ瞑想をおすすめしない人

木の枝が燃えている様子

サウナで瞑想すると、さまざまな効果が期待できます。しかし、サウナは体に負担がかかるのも事実です。特に水風呂に入ると血圧が急激に上昇するため、中にはサウナを利用しないほうがいい場合もあります。

ここでは、サウナで瞑想するのをおすすめしない人について解説します。

病気や症状を抱えている人

特定の病気や症状を抱えている人は、サウナを利用しないほうがいい場合があります。最悪命に関わる場合もあるので、以下の特徴に当てはまる方はサウナの利用を控えましょう。

  • 血圧が高い
  • 脳梗塞や心筋梗塞のリスクがある
  • 血栓ができたことがある
  • 動脈硬化のリスクがある
  • 心臓の疾患がある
  • 感染症にかかっている
  • 合併症を抱えている

サウナに入る前にお酒を飲んだ人

飲酒をしたあとにサウナに入るのは大変危険です。アルコールには血管を拡張させる作用があり、飲酒すると血圧が一時的に低下します。その状態でサウナに入ると、さらに血圧が低下して、サウナ内で意識を失ってしまうリスクがあるのです。

意識を失ったままサウナに長時間入っていると熱中症になり、最悪命に関わる場合もあるので注意しましょう。

参考文献・論文: 小野真平・小川令・百束比古(2009). サウナによる顔面重症熱傷の 1 再建例. 日医大医会誌, 5, (4).

妊娠中の女性

妊娠中の女性がサウナに入るのはおすすめしません。体の表面が熱くなる程度の短時間なら問題ありませんが、長時間の利用はお腹の赤ちゃんへ影響が出る可能性があります。

また、妊娠中は水風呂に入るのも控えたほうがいいでしょう。体が冷えることで、血行不良を引き起こしやすくなります。急激に体温が変化するため、赤ちゃんにも影響する可能性があるのです。
どうしてもサウナに入りたい場合は、皮膚が熱くなる程度に抑えて、水風呂は避けましょう。

参考文献・論文: Mary Ann Sedgwick Harvey・Marcella M. McRorie・and David W. Smith(1981). Suggested limits to the use of the hot tub and sauna by pregnant women. Can Med Assoc J, 125, (1).

サウナ瞑想におすすめの温泉施設やサウナ専門店を紹介

日本には数多くのサウナがありますが、ここでは厳選しておすすめのサウナを3つ紹介します。3つとも瞑想に最適なので、ぜひ足を運んでみてください。

改良湯(東京都)

改良湯の公式ホームページ画像
>>出典:改良湯

「改良湯」は東京都の渋谷駅近くにある、創業100年を超える老舗銭湯です。改良湯のサウナは、温度が約90度で一般的なサウナと比べると温度が低いのが特徴です。洋楽のBGMが静かに流れており、心地の良い空間で瞑想ができます。

2021年12月1日にオープンした「マインドフルネス専門サロン(正式名称 : メディテーションサロン MELON)」からも徒歩1分の距離にあります。サロンでマインドフルネス瞑想を受けた後に、帰りに改良湯に足を運んでみてはいかがでしょうか。

湯らっくす(熊本県)

湯らっくすの公式ホームページ画像
>>出典:湯らっくす

「湯らっくす」は熊本市内にある日帰り天然温泉施設です。ドラマの「サ道」にも登場したことがあり、話題となっています。

湯らっくすのサウナには「メディテーションサウナ」が用意されています。窓に黒いカーテンがかけられており、暗闇の静かな空間が特徴です。BGMの音量も微かに聞こえる程度なので、瞑想に最適なサウナといえます。

スカイスパYOKOHAMA(神奈川県)

「スカイスパYOKOHAMA」は横浜駅に直結している人気サウナです。オルゴールの落ち着いたBGMが特徴で、横浜の港の夜景を見ながらリラックスできます。

静寂に包まれた空間とアロマの心地よい香りで、瞑想をするのにピッタリのサウナです。

サウナは瞑想の入り口に最適

この記事では、サウナで瞑想することで得られる効果ややり方、注意点などを解説しました。サウナ瞑想は継続しやすい上にさまざま効果が期待できます。

サウナでの瞑想に慣れてきたら、サウナ以外の場所でも瞑想ができるようになるでしょう。瞑想を始めるきっかけとして、サウナを利用してみてはいかがでしょうか。

また、MELONでは「MELONオンライン」というサービスを提供しており、さまざまな「マインドフルネスのレッスン」をリアルタイムで配信しています。

マインドフルネス初心者の方、やり方が正しいのか不安な方も、一般社団法人マインドフルネス瞑想協会の資格を持つプロのインストラクターが丁寧に分かりやすくレッスンを行うので安心です。

MELONオンラインの画像