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『マインドフルネス研修』を企業に導入するメリットとは?導入事例も紹介

マインドフルネスの企業研修

テレワークが普及し働き方が多様化する中、「ストレスを抱え込む社員」が増えています。

従業員の「心の健康」を保つために、企業研修を実施・検討している企業も多くみられます。

企業研修の中でも、近年注目されているのが『マインドフルネス研修』

マインドフルネス研修を取り入れている企業は増えており、導入することでさまざまなメリットがあるのです。

自社にマインドフルネス研修を導入しようか迷っている方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、「マインドフルネス研修を企業に導入するメリット」を解説します。

また、「マインドフルネス研修の導入事例」も紹介するので、ぜひ参考にしてください!

そもそも『マインドフルネス』とは?

マインドフルな女性

マインドフルネスとは、「今、この瞬間」に意識を集中する心と脳の状態のことです。

今この瞬間の経験に対して、評価や判断を加えずに意識を向けることで、自分が今置かれている状態を客観視できるようになります。

その結果、不安やストレスなどによる負担が減り、脳が休息できるのです。

以下の記事では、マインドフルネスについてさらに詳しく記載しているので、ぜひ読んでみてください。

ストレス社会を乗り越えるためには『マインドフルネス』が有効

現代は「ストレス社会」と言われており、人間の脳は1日の半分以上、過去や未来にさまよっています。

例えば、「仕事でミスしたことへの後悔」や「明日のプレゼンがうまくできるかの不安」など。

これらによって脳が疲労すると、「集中力や体力の低下」「イライラやだるさ」などにつながり、ひどい場合だと「うつ病などの精神疾患」を患う原因にもなります。

そうならないためにも、マインドフルネスで脳を休ませることが大切なんです。

基本的な『マインドフルネス瞑想』のやり方

ここでは、実際に「マインドフルネス瞑想」のやり方について紹介します。

最も基本的なやり方を解説するので、ぜひ実践してみましょう。

また、「文章だけではわかりにくい」という方は解説動画も用意しているので、ぜひそちらをご覧ください。

  1. まず楽な姿勢で座り、左右の坐骨に均等に体重をのせて骨盤を安定させます。その後、ゆっくりと気持ちよく背骨を伸ばしていきましょう。
  2. 次に呼吸を観察します。身体から自然に生じる吐く息と吸う息を丁寧に感じましょう。
  3. 途中で意識が呼吸から反れてしまったら、そっと意識を呼吸に戻してください。
  4. ②〜③を数分間続けます。

『マインドフルネス研修』を企業に導入するメリット6選

マインドフルネスに取り組む様子

マインドフルネスは、2007年に「Google」が企業研修として開発したことがきっかけとなり、その後「Apple」や「Facebook」など、欧米の大手企業も取り入れたことで話題となりました。

国内でも「トヨタ」や「メルカリ」などがマインドフルネス研修を導入し、認知度は高まっています。

では、『マインドフルネス研修』を企業に導入することで、どんなメリットがあるのでしょうか。

ここでは、6つのメリットを解説していきます。

1. 従業員の離職率改善

マインドフルネス研修を企業に導入するメリットの1つめは、「従業員の離職率が改善する」ことです。

実際に、マインドフルネス研修によって従業員のストレスが約30%減少することが確認されています。

ストレスが減少し心身が安定することで、精神疾患による休職や退職が避けられ、離職率改善につながるのです。

参考記事:Gelles, David. “At Aetna, a C.E.O.’s Management by Mantra.” The New York Times (2015)

2. うつ病や気分障害の予防

マインドフルネス研修を企業に導入するメリットの2つめは、「従業員のうつ病や気分障害の予防ができる」ことです。

マインドフルネスによって、12ヶ月後の「うつ病」や「気分障害」の症状再発リスクが22%減少することが、多くの研究結果で明らかになっています。

参考文献・論文:Katherine Clarke (2015). Can non-pharmacological interventions prevent relapse in adults who have recovered from depression? A systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials. Clinical Psychology Review, 39, 58-70.

3. 社内コミュニケーションの活性化

マインドフルネス研修を企業に導入するメリットの3つめは、「社内コミュニケーションの活性化ができる」ことです。

マインドフルネス研修で、従業員が同じ環境に集まり「マインドフルネスの概念を学んで実践する」ことで、社内コミュニケーションの活性化が期待できます。

4. リーダーシップの向上

マインドフルネス研修を企業に導入するメリットの4つめは、「リーダーシップが向上する」ことです。

マインドフルネスを実践することで、リーダーシップを発揮する上で必要とされている「EQ(心の知能指数)」が高まることがわかっています。

EQが高まることで、リーダーシップの向上も期待できます。

5. 生産性の向上

マインドフルネス研修を企業に導入するメリットの5つめは、「生産性が向上する」ことです。

生産性とは、仕事の質やスピードのことを指します。

マインドフルネスを取り入れることで、生産性が「62分/週、年間3000ドル相当向上」「集中力が20%アップし、マルチタスク能力が向上」といった効果が確認されているのです。

参考記事:Levy, David M. et al. ”The Effects of Mindfulness Meditation Training on Multitasking in a High-Stress Information Environment”

6. 組織としての危機管理能力の向上

マインドフルネス研修を企業に導入するメリットの6つめは、「組織としての危機管理能力が向上する」ことです。

マインドフルネスによって、感情のコントロールがしやすくなります。

感情のコントロールができると、大規模災害などの大きなリスクに直面した際も落ち着いて適切な判断が下せるようになると考えられます。

企業が『マインドフルネス研修』を導入した事例

PCの前で男性が作業している様子

ここでは、実際に「マインドフルネス研修」を導入している企業を紹介します。

今回紹介するのは、誰もが知っている大手企業の「Google」と「Apple」です。

それぞれ確認していきましょう。

Google

マインドフルネスを導入している企業で最も有名なのは「Google」といえるでしょう。

Googleは社員向けに「サーチ・インサイド・ユアセルフ(SIY)」という独自のマインドフルネスプログラムを提供しています。

こちらのプログラムは、最長6ヶ月待ちになるほどの人気を誇っています。

Apple

マインドフルネスを導入している企業として、iPhoneやMacで有名な「Apple」も挙げられます。

「社内に瞑想ルームを備える」「勤務中の30分間をマインドフルネスに使用できる」など、会社として積極的にマインドフルネスを取り入れているのです。

前CEOのスティーブ・ジョブズも、新製品を生み出す前には必ずマインドフルネスを実践していたといわれています。

MELONでの『マインドフルネス研修』の導入事例

当社MELONでも、法人様向けに『マインドフルネス研修(マインドフルネス・プログラム)』の提供を行っています。

実際に、MELONのマインドフルネス研修を導入した2つの事例を元に、どのような効果があったのかを見ていきましょう。

【パラドックス様】従業員のメンタルヘルスの課題解決のために導入

マインドフルネス研修を取り入れたパラドックス様

「パラドックス」の社員様は、仕事に没頭するあまり、仕事とプライベートをうまく切り分けできず、長時間労働になってしまう方が多かったとのこと。

中にはストレスを抱え込んでキャパシティオーバーしてしまう方もいて、危機感を抱いていたそうです。

そこでMELONのマインドフルネス研修を導入したところ、社員の多くが以前より物事を俯瞰して見れるようになり、感情と反応の間に時間を空けられるようになりました。

【大谷地病院様】リワークプログラムの一環として導入

マインドフルネスを取り入れた大谷地病院様

精神科・心療内科を開設している「大谷地病院様」は、休職中の方が職場に復帰するための「リワークプログラムの一環」としてマインドフルネスを取り入れました。

休職している患者様の病状の改善はもちろん、再発・再休職予防は重要な課題です。

マインドフルネスは復職してからも使えるセルフケア法であるため、リワークプログラム卒業後も自分の状態に気づくためにマインドフルネスを日常的に取り入れるという方もいらっしゃいます。

『マインドフルネス研修』の導入前に確認するポイント

企業研修に参加する人々

企業で『マインドフルネス研修』を導入したいと考えても、効果やエビデンスを示さなければ、経営層や従業員に実施する意味を理解してもらえません

そこでここでは『マインドフルネス研修』を導入する際に、経営者や人事担当者が確認しておきたい2つのポイントを紹介します。

1. マインドフルネスの効果に関する研修やエビデンス

マインドフルネスについてはさまざまな研究が行われており、効果に関する研究結果やエビデンスが発表されています。

GoogleやApple、また上述したような導入実績とともに、マインドフルネスを自社に導入する意義を伝えることが重要です。

2. 経営者、人事担当者自らがマインドフルネスを体験

経営者や人事担当者がマインドフルネスを体験することを通じて、自分自身の心と体の変化を実感することが大切です。

初心者がマインドフルネスの効果を実感するには、約2か月間の継続実践が必要であるといわれています。

従業員に継続して取り組んでもらうためには、担当者自らの実体験をもとに、マインドフルネス研修を実施する意味を説明することが重要になります。

『マインドフルネス研修』導入のまとめ

女性が自然の中でマインドフルネス瞑想をしている様子

この記事では、「マインドフルネス研修を企業に導入するメリット」「マインドフルネス研修の導入事例」などを紹介しました。

マインドフルネス研修を企業に導入することで、従業員のモチベーションや生産性、満足度が向上します。結果的に企業価値を高めることにもつながるでしょう。

MELONでは、法人様向けにマインドフルネス・プログラムをご提供しています。法人プログラムの概要については、以下をご覧ください。

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法人向け基本プランの説明画像

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そこで、MELONのプログラムをご提供することで、月額定額の低価格で確実に従業員の方のストレスをケアし、高ストレス者、休職を余儀なくされてしまう方の予防から改善まで対応することができます。

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