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マインドフルネス前のハミング呼吸・片鼻呼吸・ブランコ呼吸で集中力UP

ハミング呼吸 アイキャッチ

継続してマインドフルネスを行っていると、「なんだかイライラしてしまう」「うまく集中できない……」というときもありますよね。

そんなときは、マインドフルネスの前に「呼吸法」を試してみるのもおすすめです。呼吸法によって自律神経が整い、マインドフルネスに集中しやすくなります。

この記事では、MELONインストラクターの川井 千佳さん監修のもと、「マインドフルネスの前におすすめの呼吸法」を3つ紹介します。

今回紹介するのは、「ハミング呼吸」「片鼻呼吸」「ブランコ呼吸」の3つです。それぞれの効果や具体的なやり方を解説します。


マインドフルネスとは何かをまず知りたい方は、こちらの記事「マインドフルネスとは? 〜 マインドフルネスの全てを体系的に解説 〜」をご覧ください。

なぜマインドフルネスの前に呼吸法を行うと良いのか?

女性が座ってマインドフルネス瞑想をしている様子

マインドフルネスの最中ではなく、開始前に呼吸法を行うと良い理由は主に2つあります。

理由1:集中力が向上する

呼吸法を行うことで、脳に十分な酸素が行き渡ることで脳が活性化され、集中力が高まり、思考がクリアな状態になります。そのため、マインドフルネス中の雑念が減り、より深く集中することができます。

理由2:気持ちが落ち着く

イライラや焦りを感じているときに呼吸法を行うと、感情の高ぶりを抑える働きをします。心身がリラックスし、穏やかな状態になることで、マインドフルネスの効果を最大限に引き出すことができます。

これらの効果によって、リラックスしながらも集中した状態でマインドフルネスを行えるのです。


今回紹介する3つの呼吸法以外にも、「【呼吸法】マインドフルネスが深まる「腹式呼吸」のやり方」の記事では、基本的な呼吸法(腹式呼吸)について解説しています。興味のある方は、ぜひ読んでみてください。

おすすめの呼吸法1:ハミング呼吸とは?

鳥が羽ばたいている様子

ハミング呼吸とは、その名の通り「息を吐きながらハミングをする呼吸法」です。鼻呼吸で息を吸って、吐くときに「んーーーーー」と鼻から声が抜けるようにハミングをします。

ヨガでは「ブラーマリー」や「蜂の呼吸法」として知られています。「ブラーマリー」はサンスクリット語で「メスバチ」を意味し、ハミングする音が蜂の羽音に似ているため、この名前がつけられました。

ハミング呼吸のやり方

  1. 自分が集中しやすい場所を確保します。なるべく静かな場所がおすすめです。
  2. ゆっくりと息を吸って、「んーーーー」と息が続く限りハミングします。
  3. ハミングをしている最中は、身体のどの部分に振動が響いているのかを感じてみましょう。
  4. 息を全部吐き切ったら、また息をゆっくり吸って同じように5回ほど繰り返しましょう。

ハミング呼吸のコツ

ハミング呼吸は、ハミングをしている最中に「身体のどの部分に振動が響いているのか」を観察しながら行うことが大切です。

「頭かな?」「頭蓋骨かな?」「耳かな?」「あごかな?」と、身体のどの部分が振動しているのかを感じてみてください。

また、「音のボリューム」や「音の高さ」によっても、感覚や振動する場所が変化します。自分の身体を実験しているつもりで、いろいろ試してみましょう。

ハミング呼吸の効果やメリット

ハミング呼吸には「集中力アップ」「感情の高ぶりを抑える」などの効果があります。

また、身体に振動が伝わっているのを感じ続けることで、高ぶっていた感情が抑えられることで集中力が高まり、その後の瞑想に入りやすくなります

ハミング呼吸はどんなときにおすすめ?

ハミング呼吸は、勉強や仕事の前に行うのもおすすめです。集中力が高まり、高いパフォーマンスが期待できます。

また、イライラしてるときや、焦りを感じているときなどに行うことで、感情の高ぶりを抑えることができます。

おすすめの呼吸法2:片鼻呼吸とは?

女性が片鼻呼吸をしている様子

片鼻呼吸とは、鼻を片方ずつ塞ぎながら、息を吸ったり吐いたりする呼吸法です。指で鼻を片方ずつ押さえて呼吸を行います。

片鼻呼吸のやり方

  1. まずは椅子か床に座り、姿勢を正します。(瞑想の座り方・姿勢の詳細
  2. 右の鼻を塞いで、空いている左の鼻からゆっくりと息を4秒吸いましょう。
  3. 塞いでいた右の鼻を開いて、今度は左の鼻を塞ぎます。そして、右の鼻からゆっくりと4秒吐きましょう。これを5セット繰り返します。
  4. 反対側も同じ流れで5セット行いましょう。
  5. 最後に、左右交互で5セット行います。

片鼻呼吸のコツ

片鼻呼吸のコツは、呼吸がどこを通っていくのかを感じながら、「山を描いていく」感覚を持つことです。

「きれいな富士山のような山が作られている」という感覚を意識しながら行うと、やりやすくなります。

また、鼻が詰まっていて「どっちかの鼻で呼吸がしづらい」「片方の鼻だけ呼吸が入っている感覚がない」ということもあるかもしれません。

実は鼻には周期があり、「朝は左が通りやすい」「夜は右が通りやすい」など、時間によって左右の呼吸のしやすさが変化します。

そのため、鼻が詰まっていて呼吸がしにくくても、「うまく息を吸わなきゃ」と思わなくて大丈夫です。

その感覚を受け止めながら「自分の体の周期が来てるんだ」と受けとめましょう。

片鼻呼吸の効果・メリットとは?

片鼻呼吸には自律神経を整え、ストレス解消や集中力を高める効果があります。

私たち人間は、右の鼻で呼吸をするときは「交感神経が優位」に働き、左の鼻で呼吸をするときは「副交感神経が優位」に働くようになっています。片鼻呼吸では、左右の鼻で交互に呼吸を行っていくため、自律神経を整えることに繋がるのです。

また、片鼻呼吸には右脳と左脳のバランスを整える効果もあります。

日常生活で「いろいろ考えすぎてしまう人」は左脳ばかりを使う傾向があり、逆に「感性豊かな人」は右脳ばかりを使ってしまう傾向があるのです。その「右脳と左脳のバランス」を整えていけるのが片鼻呼吸です。

参考:Telles Sら(1994). Breathing through a particular nostril can alter metabolism and autonomic activities. Indian J Physiol Pharmacol.

 片鼻呼吸はどんなときにおすすめ?

片鼻呼吸は「頭の中がザワついているとき」や「ついつい考えすぎてしまうとき」におすすめの呼吸法です。

グルグルと頭の中で考えてしまうときは、左脳が働きやすくなっている状態です。右脳と左脳のバランスを整えるだけでも、思考や感情は落ち着いていきます。

おすすめの呼吸法 3:ブランコ呼吸とは?

ブランコの画像

ブランコ呼吸のやり方

  1. 自分が集中しやすい場所を確保します。なるべく静かな場所がおすすめです。
  2. 目を閉じて、自分が「ブランコに乗っている様子」をイメージします。
  3. ゆっくりと呼吸をしてください。吸う息と吐く息のリズムに合わせて、「ブランコが揺れている様子」をイメージしながら呼吸を繰り返しましょう。
  4. これを全部で10回ほど繰り返します。

ブランコ呼吸のコツ

ブランコ呼吸とは、自分が「呼吸のブランコ」に乗っているかのように、呼吸を観察しながら行う呼吸法です。

吸う息と吐く息が行ったり来たりするのを、自分の中でイメージしながら呼吸をします。

ブランコ呼吸の効果・メリット

ブランコ呼吸には、気持ちを落ち着かせる効果があります。

多くの方はイライラしているときや、焦っているときに呼吸が浅くなります。

そんなときにブランコ呼吸を行うことで、本来の呼吸のリズムを取り戻しやすくなったり、気持ちを落ち着かせたりといった効果が期待できます。

ブランコ呼吸はどんなときにおすすめ?

ブランコ呼吸は「緊張しているとき」や「リラックスしたいとき」などに行うのがおすすめです。

数分間行うだけでも効果が期待でき、イメージしながら行うだけなので、手軽に実践できる呼吸法です。

まとめ|呼吸法を行うことでマインドフルネスがより深まる

女性が自然の中でマインドフルネス瞑想をしている後ろ姿

この記事では、「マインドフルネスの前におすすめの呼吸法」を3つ紹介しました。

今回紹介した「ハミング呼吸」「片鼻呼吸」「ブランコ呼吸」の3つの呼吸法のどれかを事前に行っておくだけでも、その後のマインドフルネスがより深まりやすくなり、効果も実感しやすくなるでしょう。

ぜひ今回紹介した呼吸法を練習して、よりマインドフルネスを深めてくださいね。


『マインドフルネス瞑想』やり方12選!初心者でも簡単に効果を実感できる方法をご紹介」では、初心者でもできる「さまざまなマインドフルネスのやり方」を紹介しています。自分に合ったマインドフルネスの方法を探してみてはいかがでしょうか。


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