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自尊心とは?高め方、プライドや自己肯定感との関係を心理学から解説

胸に手を当てる女性の画像

「私は自尊心が低いから…」
「自尊心が低いと新しいことにチャレンジできない」


こういったことを言ったり、誰かが言っているのを聞いたことがあるかもしれません。

しかし、案外「自尊心っていったい何?」と聞かれてパッと答えられる人は少ないのではないでしょうか。

この記事では「自尊心とは何か」という話や、自尊心が傷つく理由自尊心の高め方など、自尊心にまつわる疑問に答えていければと思います。

自尊心は心理学でどのように定義されるのか

辞書の上に虫眼鏡が乗っている画像

「自尊心」は、心理学では「自己に対する肯定的または否定的な態度や自己価値の感情(feelings of self-worth)のこと」と定義されています(日本心理学会:https://psych.or.jp/publication/world087/pw07/)。つまり、自分の良い面も悪い面も含めて、ありのままを尊重する気持ちのことを指して「自尊心」と呼んでいるのです。

先述のように定義される自尊心を、近年では「顕在的自尊心」と呼び、「潜在的自尊心」と分けて考える見方が出てきています(日本心理学会:https://psych.or.jp/publication/world087/pw07/)。

「潜在的自尊心」とは、自尊心の中でも特に非意識的に形成されるものを指しています。「客観的に見ればそれなりに努力もしたし、成果も出してるけど、なんとなく自分のことをいいと思えない…」というような場合、潜在的自尊心が低いのかもしれません。

自尊心はどのように形成されるのか

自尊心は、良い面も悪い面も含めて自分をありのままに認めることで培われるものです。よく誤解されるのですが、「何かができるから」「人よりも優れているから」という理由で形成されるものは自尊心とは言えないのです。

自尊心は、他者との比較ではなく、「どういう自分でありたいか」に沿って活動できたり、考えられたときに気が付いたら形成されているもの、と考えて差支えないでしょう。

「どういう自分でありたいか」は、そうなれる瞬間となれない瞬間があります。「優しい自分でいたい」と思っても、人には感情があります。ついイライラして優しくなれないこともあるでしょう。しかしそんなとき、「ああ、イライラしてしまったな」という自分の望まない側面も受容し、「でも、私は優しい自分でいたいんだった」と思い出して、そうなれるように努力する

このような絶え間ないプロセスの中で自尊心を形成していけるのです

自尊心とプライドの違い

ノートに?が三つ書かれている画像

次に自尊心とプライドの違いについても触れていきましょう。

自尊心とプライドはどう違うのか

自尊心とプライドは、厳密に言えば同じ意味を持つ言葉です。ですから、どちらの言葉を使っても差支えばありません。

しかし、「厳密に言えば」と述べたように、特に日本人が使う「プライド」という言葉には、「自尊心」にはない意味合いも含まれていることがあるので注意が必要です。「傲慢」という意味で使ってしまう場合があるからです。

「傲慢」は必要以上に自分を大きく見せたり、強く見せたりといった虚勢の態度が見え隠れします。「自尊心」はありのままの自分を尊重する気持ちですから、虚勢の態度は自尊心とは対立する態度のはずですね。

自尊心が傷つくとは?

手の上に傷ついたハートが浮かんでいる画像

自尊心が損なわれることを「自尊心が傷ついた」と表現することもしばしばみられます。では、どうして自尊心が傷つくのでしょうか。その代表的な原因について見ていきましょう。

自尊心が傷つく原因とは?

自尊心が傷ついた状態とは、自分のことを尊重できなくなった状態を意味します。そのような状態になる原因は、自分や他者の言葉や評価にとらわれてしまうことにあります。

「こういう自分でありたい」と願っても、自分や他者が「そんなんでいいの?」「あなたって案外○○なんですね」と否定的な言葉がけされてしまうと、自分を尊重する気持ちがなえてしまうことがあります。これこそ自尊心が傷つく際に起きていることなのです。

自尊心が慢性的に低いと感じている方は、もしかしたら小さいころから否定的な言葉がけをされ続けて深い傷を負っているのかもしれません。

自尊心が傷ついたときの対処法は?

自尊心が傷ついたときに大切なことは、まず「自尊心は傷つきやすい」ということをしっかりと理解しておくことです。

人は言葉を使って生活しています。ですから人の気持ちに対する言葉の影響力は、思っているよりもずっと大きいのです。ましてや自尊心を傷つけるような酷い言葉です。人間はポジティブなことよりもネガティブなことにより強く反応することが知られています。心無い言葉に傷つくのは当たり前なのです。

ですから、「傷ついた」ことそのものに対して「自分は心が弱い」など、自分を悪く捉える必要は一切ないのです。ただでさえ自尊心が傷つくことをされたのですから、更に自分を傷つけるようなことはしないでくださいね。

「自尊心は傷つきやすい」ことを前提に、傷ついたら「傷ついたね」と自分のことを認めてあげるとよいでしょう。認めたとしても、傷が癒えるまでには時間がかかると思います。その時間は是非ゆっくりと過ごして欲しいと思います。

もし可能なら、しっかりとあなたの話を受容的に聞いてくれる人に、「こんなひどいこと言われた」「自分のことを信じられない」などと思っていることを話せればベストです。

そうやって安心安全な枠組みの中で「どんな自分でいたいんだっけ?」ということを思い出せると良いですね。

自尊心が高い人の特徴とは?

ガッツポーズをするサラリーマンの画像

自尊心が高い、あるいは低いというような言われ方をすることがあります。では、自尊心が高い人はどのような特徴があるのでしょうか。低い人とは何が違うのでしょうか。

自尊心が高い人が持つ心理的な特徴

自尊心が高い人は、「とにかくやってみよう」と思う傾向があるため、様々なことに果敢にチャレンジする特徴があります。

というのも、行動を躊躇する背景には「自分にはこんなことできない」「失敗したら恥ずかしい」などという評価する言葉がけを知らず知らずのうちに自分にしてしまっているからです。このような言葉がけが何かをチャレンジする際の妨げになります。

その点、自尊心が高い人は「こうありたい」という気持ちが強い方ですから、自分を含めた誰かからの評価よりも、その気持ちを優先できます。そのため「こうありたい」を実現するための行動であれば、果敢にチャレンジできるのです。

自尊心が高い人の例

上記の件からお分かりのように、自尊心が高い人は「自分軸」をもって生きられるのです。

そのため、自分が「正しい」と思うことを発言できたり、自分のことに集中できたり、他人の評価を気にしすぎないでいられたりといったことができるだろうと予想されます。

自尊心が低い原因について

落ち込んでいる女性の画像

自尊心が高いと自分の軸に沿って生きられるため、他人の目線を気にせず自由に生きられます。そんな自分になりたいな、と誰もが憧れるでしょう。しかし、誰もが憧れるからと言って、どうしてもそんな自分になれない人がいます。そんな方は自尊心が低いのかもしれません。

ではどうして自尊心が低くなってしまうのでしょうか。その原因を考えていきます。

自尊心が低い原因とは?

自尊心が低い原因は「こうありたい」というビジョンが不鮮明か、あるいは鮮明にあるにもかかわらず、それ以上に強力で否定的な言葉がけを繰り返し受けてきたことにあります。

このような原因があることで、「自分の軸」がブレてしまい、自分の気分や他人の評価に振り回され「自分のことがわからない」という状態になるのです。自分がどういう自分かわからなければ、自分を尊重する気持ちにもなれなさそうですね。

自尊心を育む方法とは?

自尊心を育むには、先述の通り「自尊心は傷つきやすい」ということをしっかりと理解しておくことが肝要です

そのうえで傷ついた自分を癒す時間を十分に確保し、「どんな自分でありたかったのか」を思い出すようにするとよいでしょう。まずはこのようなプロセスを経ることで、自尊心を育む土壌を整えておくことが大事です。

そのうえで「こうありたい自分」に沿う振る舞いを、そのときそのとき可能な限り実現させていくように心がけることが大切です。例えば「優しい自分でありたい」と思えば、相手の話に耳を傾けて共感できるといいかもしれませんし、単に笑顔で挨拶するだけでもいいかもしれません。「優しい自分だったら何をするだろうか」を想定し、そんな自分がやることをやっていきます。

もちろん、できないときはできないだけの事情が必ずあります。余裕がないときに人の話に耳を傾けることは難しいですね。ですからそんな事情も踏まえつつ「できなかった自分」も受け入れていきましょう。大切なことなので繰り返しますが、自尊心とは自分の悪い側面も含めて受け入れることです。悪い自分を否定することは、自尊心を育む姿勢とは相容れないものなのです。

自尊心を高める方法

積み木で作られた階段の画像

最後に、自尊心を高める方法について具体的に見ていきましょう。

自尊心を高めるための具体的な方法

ここまでお読みいただいた方にはもうお分かりかもしれませんが、自尊心を高めるには「こうありたい自分」を明確にして、その自分に近づく行動を一つ一つ選択していくことが求められます。

「ありたい自分に近づけている」という感覚は、自尊心が高まったときに感じられる感覚です。

この感覚を得ていくために、「こうありたい自分」を明文化して、つどつど思い出せるようにするのがおすすめです。文字にしたものや自分の理想に近い人の写真をスマホの待ち受けにするのでもいいし、朝起きた時に必ず目に留まる場所に付箋に書いたものを貼っておくのでもいいでしょう。

その日の夜に「こうありたい自分に近づけた瞬間」の出来事を思い出すようにするのもいいかもしれません。時間があれば、日記にその出来事を記録するのも効果的です。

「こうありたい自分」に沿えないことがあったなら、「もしそれが親友に起きたことなら?」と想像し、そんな親友にかけてあげる言葉を考えても良いでしょう。その言葉を是非自分にもかけてあげてください。この作業も自尊心を高めるのに有効な方法となるでしょう。

マインドフルネス瞑想と自尊心の関係

自尊心とは「自己に対する肯定的または否定的な態度や自己価値の感情(feelings of self-worth)」のことで、他者の比較を通しての評価ではないことがポイントである話をしました。

他者との比較や見方ではなく、あくまで自分がポジティブ、ネガティブ両方の面をありのまま受け入れる。これはマインドフルネスのあり方と似ています。他者と比較して優れているから受け入れられる(好きになれる)という考え方だと、いつまでも自尊心は低いままになってしまいます。

まずは現実を「ありのまま」受け入れてみる。それから自分の「ありたい」に向けてどんなことをしたらいいかを考えてみてください。ここを二段階に分けることがポイントです。

マインドフルネスでは、この受け入れる、観察して気づくということを練習していきます。そのため、自分が穿った見方をして自ら自尊心を低くしていたことに気づいて生きやすくなっていくと思いますので、ぜひマインドフルネス瞑想を試してみてください。


マインドフルネスとは何かをもっと知りたい人は、こちらの記事をぜひご覧ください。

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