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白黒思考とは?原因や特徴、改善方法を詳しく解説!

白黒思考

「一番になれないのなら、今までやってきたことはすべて意味がなかった」
「あの人に嫌われたら、もう生きていけない」
「一度決めたことは必ず最後までやりきる必要がある」

このような極端な考えによってあとから苦しむことが多い場合、「白黒思考」に陥っている可能性があります。

今回は白黒思考とは何かや陥る原因を解説したうえで、改善するための3ステップを紹介します。

白黒思考とは物事を白か黒かと二分して捉える思考

脳の画像

白黒思考とは、その名のとおり物事を白か黒かと二分して捉える思考です。「全か無思考」「0か100思考」といったいわれ方もします。

いずれも、本当はバリエーション豊かな捉え方ができるのにもかかわらず、両極端な意見しか見えなくなってしまう思考を指します。

白黒思考が引き起こす問題とは

俯く女性を横から見た画像

後悔しやすい

白黒思考に基づいた判断をすると「良いor悪い」「好きor嫌い」といった感情的な判断になりがちで後悔するリスクが高まります。

感情的な判断は論理的な思考を経て至ったものではないため、多くの場合、誤解や偏見を含んでいます。

「感情に任せて友達と絶縁してしまう」「少しの言動で、良い人もしくは悪い人だと決めつける」といった思考は、典型的な白黒思考に基づいた判断といえます。白黒思考に基づいて感情的に判断を下すと後悔する場合があるので、注意が必要です。

極端な考えに陥りやすい

白黒思考を持っている人は物事をキッパリ判断したいと考えるため、極端な意見に影響を受けやすくなる可能性が高まります。

極端な意見とは、例えば「塩は健康に悪いので少しも摂取してはいけない」というような内容です。

「この意見はあまりにも極端すぎないか?」「ほかに考えられることはないか?」「根拠はしっかりしているか?」などと判断を下す前に立ち止まって考えないと、騙されて損をしたり、周囲を困らせたりすることがあります。

融通が利かず自分を追い詰めてしまう

白黒思考があると「こうだからこう」と固定的な考えを持ち、融通が利きにくくなる場合があります。

「100点でないと意味がない。99点は0点と同じ」といった具合に100点しか認められず、100点以外はすべて0点と同じと捉えるのは典型的な白黒思考です。しかし、それでは99点を取れた自分の努力を一切認めることができません。

いくら周りが「99点でも十分すごいよ」と慰めたところで、その労いが本人に届くことはなく、100点を取ったとき以外は常に自分を責め、追い詰めてしまうことになります。

白黒思考に陥りやすい人の特徴とは

曇りガラスにクエスチョンマーク

ここからは、どのような人が白黒思考に陥りやすいのか解説していきます。

完璧主義

完璧主義と白黒思考は、非常に似ている概念です。「何事も完璧にこなさなければならない」と考える「完璧主義」が根底にあると、思考も「0か100か」の白黒思考になりやすいでしょう。

完璧主義があると、本人が「完璧だ」と納得できるまで物事を突き詰めないと気が済まなくなります。なぜなら「100点の状態を常に目指すべきであり、それ以外の段階で満足してはいけない」と考える白黒思考が背景にあるためです。

このように、完璧主義でいると必然的に思考様式も白黒思考となるのです。

曖昧さに対する耐性が低い

白黒思考があると白か黒かしか認められないので、中間である灰色を認められません。曖昧な状況を曖昧なまま抱えることが難しいと感じる人は、白黒思考に陥りやすい可能性があります。

また、他人がどっちつかずの態度をとっていると、白黒思考が強い人の場合「どっちにするのか早く決めて!」とついイライラしてしまうこともあり、ストレスを感じやすくなります。

白黒思考の原因とは

ベッドの上で俯く女性の画像

ここからは白黒思考に陥る原因についても見ていきます。

少ない判断材料で結論を出している

判断材料が少ない状態で結論を出すと、白黒思考に陥りやすくなります。

例えば、「頼みごとは必ず受け入れるべきだ」というような考えをしていると、頼みごとをして断られた場合、それだけで「あの人は私を嫌っている」「あの人は悪い人だ」と性急に結論を出してしまいます。

しかし、相手が実はとても忙しかったというような背景を知れば、断られたからといって嫌われているわけでも、悪い人なわけでもないと気付くことがあるかもしれません。

このように、判断材料が少ない状態だと「好きor嫌い」といったまさに白か黒かのような感情に基づく極端な判断になりがちです。冷静に合理的な判断をするためには複数の判断材料から多面的に検討することが重要です。

幼少期の体験

幼少期の体験も白黒思考の原因になります。特に白黒思考を持つ親(養育者)に育てられた場合、子どもが白黒思考になる可能性が高まります。

例えば、親が100点を取ったときは褒めてくれるけど、それ以外の点数のときには全く相手にしなくなるか怒るような人だったとしたら、子どもは「100点以外は取ってはいけない」と強く感じるようになるでしょう。

このようなことが繰り返されれば、白黒思考が自分の思考スタイルにも浸透してしまったとしても不思議ではありません。

白黒思考の改善方法をスリーステップで紹介

青空の下で伸びをする女性

最後に白黒思考の改善方法をスリーステップで紹介します。

ただ、ここでいう「白黒思考の改善方法」とは、「白黒思考を0にするための方法」ではなく、白黒思考が出てきても自分が苦しくならないための方法です。

なぜなら、多かれ少なかれ白黒思考は誰もが持っている思考の癖の一つで、これ自体は決して悪いものではなく、0にする必要はないからです。

しかし、白黒思考によって感情に振り回されてつらいと感じる場合は、ここで紹介する手法を試してみてください。また、苦しみが長く続くようであれば医療機関に相談をしてみましょう。

STEP1:「いつも」「絶対」などの言葉に注意する

物事を「好きか嫌いか」「善か悪か」などと極端に捉えてしまう白黒思考は、思考の癖の一つなので急に止めるのはなかなか難しいでしょう。最初のうちは自分が極端な考えをしていることに気づくだけでも十分なので、まずは自分の頭に沸き起こる思考をじっくり観察してみましょう

白黒思考があると「いつも」「絶対」「~に違いない」「~べき」などといった言葉が頻繁に出てくる傾向にあります。、これらの言葉が普段の自分の頭の中に沸き起こっていないか、よくよく観察してみると、白黒思考に気づきやすくなります。

「絶対あの人は私を嫌っているに違いない」といった思考が頻繁にでてきたら、白黒思考に陥っている可能性が極めて高いので、注意が必要です。

STEP2:「~かもしれない」を付け足す

自分の白黒思考に気づけたら、今度はその白黒思考に「かもしれない」を付け足してみてください。

「絶対あの人は私を嫌っているに違いない」ではなく「あの人は私を嫌っているかもしれない」と、判断をいったん保留にするのです。

判断を保留にできれば、後悔するような結論を出してしまうリスクをかなり低減させられるでしょう。

STEP3:根拠を10個挙げる

続いて、結論に対する根拠をできるだけ多く考えてみましょう。できれば10個ほど挙げてみてください。

「絶対あの人は私を嫌っているに違いない」と思ったとしても、「目を合わせてくれない」「私と話すときだけ声が小さくなる」などと、嫌っているという結論に至った根拠を挙げていくのです。

そうすると、「これだけ根拠があるのだから妥当な判断だろう」と思うかもしれませんし、「根拠が弱いな」と思うかもしれません。

いずれにせよ、根拠を挙げていくことで、しっかりと推論の過程を経た合理的な結論となり、感情的な極端な思考や行動が減っていきます

まとめ|白黒思考から自分を解放しよう

今回は白黒思考とは何かやその原因について解説し、改善方法を紹介しました。

白黒思考は、あくまでも思考の癖の一つであり、良く言えばポリシーのようなものなので必ずしも悪いものではありません。ですが、白黒思考で物事を判断しすぎると自分を追い詰めてしまい日常生活にも影響が出てしまう場合があります。

もし「これまで感情に振り回されてしまっていたのは白黒思考のせいかも」と思った方は、今回ご紹介した白黒思考の原因や改善方法を参考にして、自分が苦しくならないように対策してみてくださいね。


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