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「とりあえずサーベイ」がエンゲージメントを悪化させる?悪意なきサーベイによる他責化の罠

MELONの代表 橋本大佑が毎月お届けするコラム。組織のウェルビーイングを高め、生産性向上や離職防止、さらにはパフォーマンス向上を実現するための最新トピックスをご紹介します。


6月に入り、今年も折り返しの時期。このタイミングで、従業員エンゲージメントや組織コンディションを測る「サーベイ」の画面を開いている経営者や人事の方も多いのではないでしょうか。 「ないよりはある方がいい」「まずは可視化してデータを見てみよう」。

エンゲージメントを高めることが本来の目的であったそのサーベイが、実はエンゲージメントを低下させているかもしれません。

善意のサーベイが引き起こす「無意識の他責化」

他責化

サーベイをやって、本当に組織は良くなりましたか?

そう問われて、自信を持って「イエス」と言える会社はどれだけあるでしょうか。現場の本音を覗けば、「またアンケートか」と日々の業務の合間にうんざりしているケースがほとんどです。

もちろん、最初は従業員も「働く環境を良くしたい!」という期待を込めて画面に向き合います。しかし、データだけを取って具体的なアクションが何も起こらない状態が続くと、現場の心理は一気に反転します。

「私は真面目に不満を答えた。で、経営側はいつになったら会社を変えてくれるの?」
ここに生まれるのが、無意識の「他責化」です。

エンゲージメントを上げるために始めたはずのサーベイが、皮肉にも「言ってもどうせ変わらない」という冷笑的な空気を作り出し、組織を内側から冷めさせていく理由のひとつになってしまうのです。

人事がボトルネックになる構造問題と、個別性の壁

なぜ、多くの企業でサーベイの後のアクションがピタッと止まってしまうのか。誰もサボっているわけではありません。原因は、人事がすべてを背負い込む「構造」にあります。

サーベイの結果が出ると、膨大なデータと対策は一斉に人事に集約されます。しかし、現場の課題はあまりにも個別具体的です。「あの部署の業務過多」「若手のメンタル不調」「上司のパワハラ」……。

これらの課題全てに人事が責任を追い、すべてを個別に解決していくのは物理的に不可能です。全員が満足する対応を全て実施することは、リソースの限界を超えてしまいます。結果として、人事がボトルネックになって対策が止まる。これが、どの会社でも起きているリアルな構造問題です。

サーベイで奪われる「信頼関係」

信頼関係

健康診断で要精密検査の数値が出たのに、医師から何の治療も処方箋も出されなければ、患者は二度とその病院を信用しないでしょう。やりっぱなしのサーベイも、同じです。 従業員が本音を回答するとき、そこには会社への「期待」があります。

期待値が高く、もともとの信頼関係が厚い組織であっても、放置されたと感じたときには裏切られたように感じます。闇雲にサーベイを行い、やりっぱなしで終わらせる組織が失うもの。それは、目に見えない従業員との「信頼関係」に他なりません。

サーベイと「施策改善」をセットにする、動く組織のつくり方

では、個別に異なる現場の課題に対して、リソースの限られた人事はどう立ち向かえばいいのか。

その答えは、人事がすべての解決策を用意するのをやめ、従業員一人ひとりに「自分のコンディションを自分で整えるスキル」を身につけてもらうことです。

株式会社MELONでは、科学的エビデンスに基づいたセルフマネジメントプログラムを提供しています。サーベイのスコアに対して、個々の従業員が自発的にアプローチできる力を育てる。これこそが、サーベイを最大限に活用する方法です。

サーベイを「従業員の不満のはけ口」で終わらせないために。形だけの可視化を脱却し、今こそ本当に動く組織づくりを始めてみませんか。

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