「がんばっている自分に100点をあげてほしい」MELONインストラクターインタビュー〜Naoさん〜
「私の人生にとってヨガ、そしてマインドフルネスと出会えたのは本当に幸せなことです」というNaoさん。
自分が自分を隠して生きていたということ、そして、それすらありのままに認めていいんだということに気がついて、とても楽になれた経験を、次はインストラクターとして人に伝えていく道を選びました。
Nao
一般社団法人マインドフルネス瞑想協会認定講師、日本ヨーガ瞑想協会指導者トレーニング修了、全米ヨガアライアンス200時間指導者トレーニング修了、精神保健福祉士、公認心理師
心身の小さな不調をヨガでセルフケア
2021年4月からMELONでマインドフルネス瞑想インストラクターとしてクラスを担当しているNaoさん。普段はメンタルクリニックで患者さんの心理的なケア業務をおこなう専門家として働いています。
大学時代に社会福祉や臨床心理を学び、卒業後は高齢者施設に就職。介護士として入居者の方々を直接ケアしたり、生活環境について家族と一緒に考える相談業務をおこなっていました。充実した日々でしたが、次第に小さな不調を抱えるようになったといいます。
「身体を使う仕事でもあったので、腰が痛くなったり、また自分自身がちょっと疲れを感じるときがありました。
何かいい自分自身のケア方法がないかなと探していたときに、自宅の近くにあるヨガスタジオに飛び込んでみたらすごく素敵な先生に出会えて。週に1回ヨガに通うようになりました」
次第に自身の心身の調子が整っていくことを感じ、もっとヨガを深めてみたいと思うようになったNaoさん。
せっかくだったら思い切ったことがしたいと、ハワイのカウアイ島で1か月合宿生活をしながらRYT200(全米ヨガアライアンス資格)を取得するという計画を立てました。
そして、6年ほど勤務した施設を退職。ハワイの素敵な空気の中で1か月たっぷりヨガを学んできました。
そのままの自分と向き合うマインドフルネスとの出会い
次に働き始めたのは、高齢者向けのデイサービスでした。そこは一般的なデイサービスではなく、お年寄りにヨガやエクササイズを行うユニークな施設。それまでの介護の経験に加え、ヨガのインストラクターとしてトレーニングをした経験が活きました。
「お年寄りのみなさんと一緒にチェアヨガや笑いヨガ、エクササイズ、歩行訓練をおこなっていました。みなさん笑顔になってくださって、とても楽しかったです。笑顔になると身体があたたかくなるし、気持ちも変わるんですよね。ヨガってやっぱりいいな、と思いました」
そんな日々の中で、マインドフルネスと運命の出会いがありました。
自分の技術を高めるために様々なヨガのクラスを受ける中、現在MELONでもインストラクターとして活躍する金田絵美先生の「マインドフルネスヨガ」のレッスンを受ける機会があったのです。
「その時は特にマインドフルネスヨガを選んだわけではなくて、たまたま受けたレッスンだったのですが、絵美先生のクラスの素敵さとマインドフルネスの考え方に感動して『わーっ!』となってしまって。
それまでヨガで自分と向き合ったり、調和やつながりということも学んできていましたが、もっと深く『そのままの自分と向き合う』ことができていなかったと初めて気がついたんです」
そのクラスは土曜日の14時からでしたが、自分と向き合うことになるのが怖くて、わざと同じ時間に他の予定を入れ、行かないようにしていたというNaoさん。
でも不思議なことに予定はなくなってしまい、「また絵美先生のクラスに行けということなんだな」と、おそるおそる出かけていきました。
受け入れられない自分があってもいい
マインドフルネスヨガを通してマインドフルネスの奥深さを少しずつ知り、自分と向き合うことを続けていきましたが、「私はそんなに弱くないはず」「そんな自分が許せない」など、責める気持ちがどうしても湧いてきた時期があったといいます。
自分に向き合うのが怖くなり、気を紛らわせるために他のことをしてみたり、「ヨガをやってきた私だから大丈夫なはず」と思ってみたりと心は揺れ動きました。
「私の中にある、人と違う部分や隠したい部分を見ようとしていなかったんですよね。どうにか隠して生きている自分をありのまま感じた時に、『見ないようにしているのはマインドフルじゃない』とようやく気がつけたんです」
毎日マインドフルネスを意識していくと、自分に受け入れられないところがあってもいいんだ、それが私なんだとだんだん考え方や気持ちが変わっていくのを感じました。
そんな時にMELON ONLINEに出会い、朝も夜も、職場でお昼休みにも毎日マインドフルネス瞑想をおこなう習慣ができました。
「コロナ禍で気持ちがぎゅっと縮こまってしまった時期にマインドフルネス瞑想を毎日実践することができて、ありがたかったです。いつも顔出しで参加していました。瞑想を続けることで本当に楽になっていきました」
自分に100点をあげてほしい
同じ時期に、学生時代に学んできたことと大好きなヨガが活かせる職場を退職したのには、新型コロナウイルスの影響がありました。
「仕事はとても充実していたのですが、コロナ禍で心を病んだり自殺したりする方がいることをニュースで聞いて、学生時代に興味を持っていた心の支援者を志したいと思うようになりました」
そして、現在勤務するメンタルクリニックに籍を移しました。また、第1期生としてMELONのマインドフルネス指導者養成講座を受け、MELON ONLINEでもフレッシュマンクラスを担当。2021年の4月からは正式にインストラクターとして30分のクラスを受け持つようになりました。
「何をどういう風に伝えようかと今も悩みながらクラスの内容を考えています。うまく言葉がまとまらなかったり。でも、その状態を否定するんじゃなくて、今の状態で何ができるのかなと考えるようにしています。何かを作る大変さや、伝えたい思いがこんなにあったということに私自身がいつも気づかされています」
たとえ画面上で顔が見えなくても、参加者のみなさんがそこにいて、一緒に時間を過ごしてくれているのが本当にうれしいというNaoさん。
画面の向こうからあたたかさを感じて、それだけで胸がいっぱいになり、思いがこみ上げてくるそうです。
「マインドフルネスに興味を持ったり実践しようとされる方は、きっと心の感度が高く、とてもがんばりやさんだったり、悩み事やうまくいかないことを抱えてたりすることも多いのかな、なんて思います。みなさんは毎日をがんばって過ごしているから、そんな自分に100点をあげてほしいなといつも思っています」