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『マインドフルネスを通して、自分に優しさを向けられるように』MELONインストラクターインタビュー〜舛田和広さん〜

メンタルヘルスのケアに関心を持ったことがきっかけで、マインドフルネスに出会った舛田和広さん。これまでにはなかった『自分に優しさを向ける』という価値観がマインドフルネスを通して芽生えているそうです。

舛田 和広
一般社団法人マインドフルネス瞑想協会認定講師

メンタルヘルスのために、マインドフルネスを

舛田和広(以下,舛田)さんとマインドフルネスとの出会いは2019年の終わり頃。転職したばかりの会社で、人間関係のストレスを感じることが増えたことがきっかけでした。

『よくわからない漠然とした不安やモヤモヤでいっぱいでした。今まで経験したことがない感覚で。「これはなんとかしなくては」と思い、メンタルヘルスのケアについて調べていたら、マインドフルネスにたどり着きました。最初はYouTubeを参考に見よう見まねで。独学でやっているものだから、「マインドフルネスとか瞑想って、いまいちよく分からないなぁ」と思っていました。そんな感じなので、習慣化することはなく、やったりやらなかったりでした。』

男性が道を歩いている

そして間もなくコロナ禍に突入。在宅する機会が増えたことから、以前から気になっていたけれどそのままにしておいた【MELONオンライン】を受講してみることにしたそうです。すると、舛田さんの気持ちに思いがけない変化が。

『インストラクターの誘導に沿って行うことで、まずは呼吸に集中することができました。1人でやっている時は、瞑想中に意識が他に逸れてしまうことが気になっていましたが、「意識が逸れるのは悪いことではありませんよ。」とアドバイスをもらい、心がスッと軽くなりました。無心にならなきゃという執着を手放したからなのか、不思議と瞑想に集中できる時間が増え、これまではやったりやらなかったりだった練習は、ライブ参加やアーカイブ受講を活用したりして、1日の中で1回は必ずやるようになりました。それと、不安やモヤモヤとの向き合い方も変わりましたね。そういった感情が頭の中に浮かんできた時に、グルグルしている自分に気づくのが早くなったのと、『そういう自分がいるな』と客観的に捉えられるようになりました。不安やモヤモヤはゼロにはできないので、うまく距離をとって共存していくのが大切なんだろうなと思います。』

勉強のために参加した講座から指導の道へ

MELONオンラインに参加しているうちに、『もっと深く学びたい。』という意欲が湧いてきた舛田さん。そこでMELONが主催しているマインドフルネス講師養成講座に参加することにしたそうです。

『その時は講師になりたいという気持ちは特になかったですね。本当に純粋なマインドフルネスに対する興味でした。いざ講座に参加してみると、男性は自分ひとり。「やっていけるのかな。」と不安に思いましたが、そんな不安はすぐに吹き飛んで行きました。優しさや温かみを感じて、居心地の良い空間でした。

実践で瞑想を誘導していく機会もあり、人前でレクチャーの経験なかったけれど、先生も同期のメンバーも、私のいいところを引き出すフィードバックをくれました。大人になると肯定される経験って減っていきますからね(笑)。実際のクラスでも生徒さんに対してそんなふうに声がけしたいなと思うようになりました。』

養成講座の卒業生がMELONオンラインでフレッシュマンクラスをやっているのを目にし、自身も担当する機会に恵まれた舛田さん。回を重ねていくにつれて、「もっと伝えていきたい」と思えるようになっていったそうです。

『最初はとても緊張していました。人前で教えるなんて機会がなかったんです。そんな状態でしたが、クラスを約1年続けていくなかで、マインドフルネスを伝えることへの意欲が強くなっていきましたね。そんな時に、MELON渋谷サロンでのインストラクターに応募しないかとお声がけ頂き、「せっかくのチャンスだからやってみよう!」と挑戦することにしました。』

オンラインのフレッシュマンクラスを経て、対面でもクラスをスタートさせた桝田さん。生徒さんとのコミュニケーションに充実感を覚えていきました。

『オンラインの時は、生徒さん側は画面もマイクもオフだったりするので、誘導もコミュニケーションもどこか一方的な感覚がありました。しかし対面での指導が始まると、生徒さんの反応をダイレクトに知ることができたり、オンラインではなかったクラス以外でのコミュニケーションが生まれたり。オンラインとはまた違った新鮮さや対面ならではの難しさも感じましたね。あらためて同じ空間や空気感を共有して、みなさんと一緒に瞑想できる機会を得られたことに感謝しています。』

自分だけでなく、周囲との関係にも変化が

もともとネガティブな方に思考や感情が向きやすく、自分に対してダメ出しをしがちなところがあるという舛田さん。しかし、マインドフルネスを練習し始めてから徐々に変わりつつあるそうです。

『ネガティブさを否定するのではなく、そういう思考や感情があるんだなということに気づいて、そして少し距離を置く。それを意識してから、ネガティブさに飲み込まれることは減ってきています。そうしてできた空白に、『こういう自分でもいいよね』『なんとかなるよね。』と楽観的に思える思考が生まれてきました。おかげで一歩行動に踏み出すこともしやすくなってきています。マインドフルネスの先生になろうと思えたのもそういった思考のおかげだと思います。』

自分が変化してから、人間関係にも変化が生まれ始めたと舛田さん。

『これまでは「人に嫌われたらどうしよう」と考えやすく、他人の目を気にして常に空気を読んできましたが、少しずつ気ならなくなったような気がします。一生懸命考えても、どう考えているかは結局その人にしかわからないよなって。わからないんだから、自分が考えすぎることもないよね。って。よく自分軸・他人軸って言葉を耳にしますが、その言葉を使うなら、自分軸に沿って生活していくところにシフトしてきたような気がします。』

先生である前に生徒としての姿勢も大切にしたい

マインドフルネス講師としてスタートしたばかりの舛田さん。年月を重ねても、生徒さんの目線に立つことを忘れずに指導していきたいそうです。

『私自身、まだまだマインドフルネスというものを極めたわけではありません。歴も浅いので、きっと生徒さんと目線が近いと思います。だから、自分自身の練習も大切にして、現在進行形で感じていることを伝えたいなと思っています。そして、クラスに参加する方は、マインドフルネスが初めてという方も多いので、「マインドフルネスってなんだろう?」という疑問を持っていると思うんです。かつての私もそうだったので。だからこそ、分かりやすくシンプルな言葉を使ってわかりやすく、「こういうことか!」と腹落ちしてもらえるような伝え方をしていくことを心がけています。

指導者である前に、実践者であることも忘れずにいたいと話す舛田さん。今関心があるのは、自分に優しさを向けることだと言います。

『マインドフルネスの練習をしていく中で、最近は【セルフコンパッション】に関心があります。自分に対して思いやりを向けることです。自分を犠牲にして他人を優先しようとしたり、自分のことを責めてしまいがちな人って多いですよね。でもそれって本当は逆で、自分のことを大切にできて、はじめて相手を大切にできると思います。

私自身とても緊張しやすいので、指導者になった今でも毎回緊張してしまいます。だけど、そこで緊張している自分を責めるのではなく、「緊張することもあるよね」と緊張を感じている自分を受け止めるようにしています。すると少し緊張が和らぐんです。実践していく中で培ったこと感じたことを生徒さんに自分の言葉で伝えられたらいいなと思っています』