ブログ

「人を幸せにすることは自分を幸せにすることだった」MELONインストラクターインタビュー〜林なつみさん〜

MELONのマインドフルネス瞑想・ヨガインストラクターの林なつみ

「人を幸せにしたい」と思うあまり自分自身がなくなっていった経験を持つ林なつみさん(以下、なつみさん)。思い切ってすべてを手放し、2年間自分ととことん向き合って得たのは「自分も幸せになりながら人も幸せにできる」マインドフルネスの考え方でした。

林 なつみ
一般社団法人 マインドフルネス瞑想協会認定講師、全米ヨガアライアンスRYT200、
IHTAヨガインストラクター1級・2級、思考整理・感情解放セラピスト

美容師からヨガインストラクターへ

美容師 仕事

もともと手先が器用だったこともあって、美容師からキャリアをスタートさせたなつみさん。ヘッドマッサージが好評で、経験を積むうち直接人を癒す仕事がしたいと、ボディセラピストに転身。

多くのお客様と接するうちに、身体が変わるためには心や生活、その人の在り方が変化することも重要だと実感します。しかし、ボディセラピストという立場では心へのアプローチに限界を感じるようになりました。

モヤモヤが募っていき、「心と身体と向き合い自分自身で主導権を持って整えていけるツール」としてヨガに興味が湧き、インストラクター資格を取得。

ボディセラピストと平行してヨガインストラクターとしての活動も開始しました。しばらくは2足のわらじを履いていましたが、ヨガのキャリアを積むうち、少し違和感が出てきたといいます。

「ヨガは心を整えるものと養成講座では習うのに、実際の現場では身体を整えるというニーズが思ったよりも大きくて、伝えたいことと違うな、と感じ始めたんです」

心 思い 向き合う ケア

そこで自分の理想とするヨガを教えている先生を探し、改めて学び直しながら、同時に人の心を扱うカウンセリングについても深く学んでいきました。

「私は人の身体と心をすべてケアしたいんだということがこの時によくわかりました。また、自分自身が後悔しない生き方をしなくちゃ、という気持ちに切り替わりました」

すべてを手放して出会ったマインドフルネス

自分の伝えたいことがわかり、学びを重ねていったにも関わらず、なかなかそれが提供できる「場」に出会えない日々が続いたある日、なつみさんはこれまでのキャリアをすべて手放すことを決意します。

「その時の私は、こうすればこの人はもっと幸せになれるのに、どうしてしないんだろう? とつい考えてしまうなど、ガチガチになっていました。すべてのバランスが崩れているのを感じ、このままではいけないと、ヨガもボディセラピストとしての仕事からもいったん距離を置くことを決めました」

悩み 立ち止まる 手放す 距離 

その期間は約2年間にも及び、飲食店のキッチンなど、人と深く関わらないアルバイトを転々としました。

「人に尽くそうとしすぎて自分のエネルギーが枯渇していることにも気がついていましたし、すごくもがいていました。仕事を通じて私は何がしたいんだろうと模索していたんです。でも言われたことを淡々とこなす作業は楽でしたが、深い自分自身が全然満たされないことに気がついたんです」

そんな時に出会ったのがマインドフルネス瞑想でした。

マインドフルネス 出会い 感激

「吉田マサオ先生のマインドフルネス瞑想に出会い、これだ!私の居場所が見つかった!という気持ちでした。 私がこれから伝えていきたいことがここにある、と感激しました」

そこで吉田先生にマインドフルネス瞑想を学び始め、自身で教えるヨガもマインドフルネス要素のあるものに絞って伝えていこうと決めたら、迷いがなくなりものごとの進み方が早くなったと言います。

「この時マインドフルネス瞑想に出会っていなければ、まだ私はもがいていたかもしれません。マインドフルネスは私にとっての救世主であり、これから生きていくための武器を手に入れたようでした」

自分の内側ですべてがつながった

もともと引っ込み思案で、悩むとどん底まで行ってしまっていたというなつみさん。マインドフルネス瞑想のインストラクターになった今思えば、遠回りはしたけれど、身体と心のどちらもよりよくする方法を伝えていく場所に行き着いたのは必然だったと振り返ります。

「今、生徒さんに『自分を幸せにしてくださいね』と言いつつ、実は自分が幸せにしてもらっているんですよね。『こうすればみんなもっと幸せになれるのに』というガチガチの考え方だった時期を経て、今ではその人の自発的な気づきのきっかけ作りができればいい、という気持ちです」

幸せ ハート 気持ち 伝える

「自分を幸せにしたい」という幼少期からの夢は、実はそれを通じて周りの人へ幸せを広げていくことなんだと実感するようになりました。そのために、いったんすべてを手放した2年間は必要だったと語ります。

「自分が幸せでありたい、とやりたいことを追求してきたのに、いつの間にか自己犠牲の上で人を幸せにすることにこだわりすぎてしまっていたんですよね。本来の自分の声と仕事上の自分の声のバランスが崩れていました。自分の中の闇とも向き合うことになりましたが、あの2年間は、前に進むのではなく深めていく時期だったのだと思います」

今では、心の底から伝えたいことを追求してきた結果、自分も人も豊さが循環している実感があります、と笑います。

自分が自分で良かったと思えるように

一緒に 幸せ 歩む

これまで多くの人達を見てきた経験から、「どんなに外では気を張って生きていても、セラピストからすれば肩書きも役割もないただひとりの生身の人間」だということを学んできました。

美容師、ボディセラピスト、ヨガインストラクター、マインドフルネス瞑想インストラクターと職業を少しずつ変えてきても、共通して感じるのは「みんな幸せになりたいのだ」ということ。提供する方法は違うけれど、よりよく生きたいという人の気持ちに応えるのは同じことです。

マインドフルネスを実践する人に「私は自分が嫌いな時期がとても長かったけれど、今では自分が自分で良かったなと心から思っています。ぜひ一緒に進んでいきましょう」とこれからも伝え続けていきたいと思っています。