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「本当の気持ちに気がついて自分を大切にしてほしい」MELONインストラクターインタビュー〜飛田尚美さん〜

マインドフルネス インストラクター インタビュー 飛田尚美 ナオミ MELON

難病の発症や夫の急死などの運命を乗り越え、今は地に足をつけて生きることができるようになったという飛田尚美 (以下、尚美さん) さん。

自分を救ってくれたのは、運命的な出会いをしたマインドフルネスだったという尚美さんに、これまでの道のりと、これから伝えていきたいことについて聞きました。

飛田尚美 (ナオミ)
一般社団法人マインドフルネス瞑想協会認定講師、マインドフルネス瞑想指導者養成講座修了

難病の発症と沖縄からの帰郷

30歳の時、結婚をきっかけに神奈川県から夫の故郷である沖縄に移住。3人の子育てをしていた尚美さんが難病を発症したのは、40代の時でした。全身が痛むという病は治ることはなく、これからずっと付き合っていかなければならないと告げられます。

「慣れない土地での長年の生活で無理が来ていたこともあり、病気になったことで身体だけではなく心の調子まで崩してしまいました。もともと、私は長女なので、いずれは親の面倒を見るために実家の近くに戻る約束をしていたのですが、それをきっかけに、3人の子どもとともに沖縄から帰ってきたんです」

故郷からの帰還を表した画像

そうして、沖縄で仕事をしていた夫と離ればなれの生活が始まりました。痛む身体とつきあいながらの日々。なぜだか強く孤独を感じる毎日の中で、葛藤が募っていきました。もうすぐ50歳。この年齢が何かの区切りのように思え、何とかしたい、変わりたいともがいていました。

マインドフルネスとの偶然の出会い

そんなある日、Facebookを見ていた尚美さんに驚くような出来事が起こります。友達が「いいね!」をして自分のタイムラインに上がってきた写真を見て「この人は、あの時のお客様では?」と思う人がいました。それが、一般社団法人マインドフルネス瞑想協会代表理事の吉田マサオ先生だったのです。

「その半年前まで、近くのベーカリーショップで仕事をしていました。その時によく買い物に来てくださったお客様がいらっしゃったのですが、写真を見て、あ、あの方だ! とすぐにわかりました」

パン屋さんの画像

ちょうどその頃、身体の調子を整えるためにヨガに興味を持ち始めていたという尚美さん。この出会いを「運命だ」と感じ、すぐにFacebookメッセンジャーで吉田マサオ先生に連絡を取りました。それから、ヨガとマインドフルネスのクラスに通い始めます。

「マインドフルネスのレッスンを受けながら実践するうちに、自分の心と身体がだんだん変わってきたのを感じました。そうしたら認定講師の養成講座が始まることになり、受講し始めたのです」

しかしまだ、この時は自分が講師として「伝える」側になるとは思ってもいなかったと言います。

夫の死から救ってくれたマインドフルネス

マインドフルネスを学んでいる最中に、尚美さんにまた大きな転機が訪れました。沖縄でひとり暮らしをしていた夫が急死してしまったのです。

「ちょうど結婚20周年で、子どもたちの入学や卒業なども重なり、一段落したら旅行にでも行きたいねと言っていた矢先でした。夫がこちらに来てくれた時にケンカをしてしまって…仲直りできないまま沖縄に帰っていきました」

それからほんのひと月あまり。夫は体調の急変により亡くなってしまいます。直前に娘さんと選んで準備してくれていたという誕生日プレゼントのTシャツには、「Nobody touch me  But I want only you to be next me(誰にも触れられたくないけど、あなただけには隣にいてほしい)」という英語のメッセージが入っていました。

女性が自然の中でマインドフルネスをしている

それからつらくて、悲しくて、日々葛藤するしかなかった尚美さんを救ってくれたのは、「今を生きる、自分を大切にする」というマインドフルネスの教えでした。

「マインドフルネスを学んでいたことで少しずつ救われて、だんだん、今後どんなことがあっても大丈夫と思えるようになりました。そして、今度はこれを伝えていくことが私の使命なのかなと感じ始めました」

こうして、尚美さんはマインドフルネス講師として歩き始めることを決心します。

自分の心の声に耳を傾けてほしい

尚美さんがマインドフルネスを通じて一番伝えたいことは、「自分を大切にすること」だと言います。

「私は、自分はダメだと思いがちなところがあるんですけれど、今は『ああ、私はそう感じているんだね』と思えるようになりました。また、病気の影響で身体が痛い時も『この身体も私なんだ』と受け入れることもできるようになりました。自分をそのまま受け入れるのがとても大切だということを日々実感してきましたし、そんな私だから伝えられることがあると思うんです」

胸に手を当てている女性の画像

尚美さんは、自分のことを後回しにしている女性が多いことが気になっています。

「女性にはいろんな役割がありますよね。母、娘、妻、仕事をしている方はその役割も。日々忙しく、一生懸命で、自分のことを後回しにするのはよくわかるんです。私もそうでしたから。でも、ちょっと立ち止まって自分の心の声に耳を傾けて、本当の気持ちに気がついてほしい」

自分を大切にするためには、本当の気持ちに気がつくことが第一歩。そのために、マインドフルネス瞑想を活用してほしいといいます。

「私が今、こうやって地に足をつけて生きていられるのはマインドフルネスのおかげ。実践して実感してきたことを伝えたい、その一心でこれからも続けていくつもりです」