【成功事例3選】チームビルディングで組織を強くするポイントを解説
目標達成に欠かせないメンバー同士の協力。頭ではわかっていても、プロジェクトの足を引っ張り合ったり、議論がかみ合わず物事が進まないなどの苦い経験がありませんか。お互いが協力しあい目標達成に向かうには何が必要でしょうか。
その答えのひとつが「チームビルディング」です。本記事では、チーム力向上に役立つポイントをお伝えします。
「よいチーム」の条件とは何か
仕事における「よいチーム」とは何か、考えたことはありますか?
「優秀なメンバーが揃っているチーム」「失敗しないチーム」など、人によって様々な考え方があると思いますが、「よいチーム」作りのために知っておきたいのが「対人関係のリスク」という考え方です。
「対人関係のリスク」とは「職場で良かれと思った行動が罰につながるのではないか」と不安を感じている状況のこと。
「心理的安全性」研究の第一人者であるハーバード大学のエイミー・C・エドモンドソン教授は、「対人関係のリスク」を次の4つに分けて整理しています。
- 「無知」だと思われたくない
- 「無能」だと思われたくない
- 「邪魔」だと思われたくない
- 「否定的」だと思われたくない
例えば、会議で場の空気を読み自分の意見を言わなかったり、ダメな奴と思われたくないためにミスを隠すなど「対人関係のリスク」はよい仕事の邪魔をします。そればかりか罰を恐れることで物事に消極的になり、チームの活力が奪われてしまうのです。
その裏を返せば「よいチーム」とは、対人関係のリスクが小さく、必要なことをお互いにぶつけ合い、目標に向かって取り組めるチームと言えるかもしれません。
参考文献
『心理的安全性のつくりかた』石井 遼介(日本能率協会マネジメントセンター)
よいチームを作るには「チームビルディング」が有効
では、「よいチーム」を作るには何が必要なのでしょうか。よく知られる方法に「チームビルディング」があります。
チームビルディングとは?
チームビルディングとは、目標達成実現に向けた関係構築の取り組みを指します。
チームビルディングは、ワークショップや研修プログラム、レクリエーションプログラムとして行われる場合もあれば、日常業務の中で取り入れるケースもあり多岐に渡ります。
どんな手法を選択するかは、チームの状況や目的に応じて変わります。
例えば、チームのメンバーが決定したばかりの段階では、そのミッションやビジョンを明確に示し、メンバー同士の交流を深めることが重要です。
一方、チームの目標や方針が定まった後は、たとえ失敗してもそれを乗り越え学習するプロセスや、挫折に負けないチームの結束を強めるアプローチが求められるでしょう。
「チームビルディング」で組織を強くする3つのポイント
チームビルディングに取り組む上で、基本となるポイントもご紹介しましょう。
チームのゴールが明確である
メンバーや、組織・チームにとって大切なことを言語化し、共有することが大切です。それが働く上での動機づけややりがいにもつながり、メンバーひとりひとりがチームのための行動を増やすきっかけにもなります。
個々のミッションが設定されている
それぞれのミッションや役割が決まっていた方が、行動に移しやすく成果を出しやすくなります。また、ミッションや役割を遂行できたという成功体験は自信になり、挑戦への原動力を育みます。
多様な価値観や意見を尊重する
会社や上長からの押し付けでなく自発的にチームへの貢献を引き出すには、ひとりひとりの意見に耳を傾け尊重し肯定的に捉えることが大切であり、相互理解が欠かせません。
「チームビルディング」を取り入れて成功した事例3選
最後に、チームビルディングに取り組み、組織にポジティブな変化をもたらした3つの事例をご紹介しましょう。
「ゲーム研修」で新入社員の早期戦力化を実現
背景:毎年多くの新入社員を迎えるA社。新社会人を迎えるに当たり「ゲーム」を使った双方向のプログラムで、社員同士の交流や理解促進を図りました。
実施内容:3〜6名がひとつのチームになり、そのチームを会社に見立て、規模を大きくするゲームを実施。レクリエーション要素も大事にしながら場作りを行いました。
成果:現実に近い状況をゲームとして再現することで、仕事に対する認識を深めることや、社員同士の理解・交流を深めることができました。
マネージャー同士の「対話の場」を設け組織力強化
背景:IT企業のB社は組織統合で新たな部署が立ち上がることに。部長職と課長職の兼任や新任のマネージャーも多い新組織でそれぞれの知見を共有し、組織力の強化を図る狙いでチームビルディングを導入しました。
実施内容:マネージャー層を対象とした、経験やナレッジを共有する機会を9ヵ月全7回設定。1回目は「キャリア」をテーマに5時間かけて話し合い、その後の回でも様々なテーマで組織やマネジメントに関する対話を繰り返しました。
成果:マネージャー同士の横のつながりができ、互いにアドバイスしあえる関係作りに貢献。マネージャーを統括する部門の組織構築スピードが飛躍的に改善しました。
「マインドフルネス」による能力開発や組織活性化
背景:ブランディングを手掛けるC社は、社員が複数のクライアントを抱えるマルチタスクを基本とします。そのためセルフマネジメント力を高め、ひとりひとりのスキルアップを図る目的でマインドフルネスを導入しました。
実施内容:管理職を対象にマインドフルネス導入の利点や実施の目的を共有。その後、一般社員を対象に、座学と実践によるトライアルプログラムを行い、さらに、月1回のペースでマインドフルネスを継続しました。
成果:マネージャー層のメンバーとのコミュニケーションが向上。また、社員ひとりひとりがマインドフルネスを学んだことが組織力に繋がりました。
詳細については、こちらの記事を参照ください。
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