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EQ(=心の知能指数)を組織に活かす3つのアプローチとは?

EQ向上 コミュニケーション

心の知能指数といわれるEQ。社内外のコラボレーションの増加や働き方の多様化が進む今、いわゆるIQ(知能指数)だけでなくEQの重要性が指摘されています。

EQの高いメンバーが集まったチームは、関係構築能力が高くプロジェクトを素早く実行に移せるため、早期の目標達成が期待できると言われています。自社メンバーのEQを高めるにはどうすればよいのでしょうか。

本記事では、EQの概要やそのトレーニング方法をご紹介します。

EQ(心の知能指数)は鍛えられる

対人コミュニケーション 良好

仕事や学校などにおける対人コミュニケ―ションに関係する能力である「EQ」

社会学者であるピーター・サロベイ氏と心理学者のジョン・D・メイヤー氏が提唱した概念で、日本では「心の知能指数」と意訳され、社会に広く浸透しました。

最大のポイントは、生まれつきの性格と異なり後天的に獲得できる点にあります。EQは人間として成熟するにつれ高まるものであり、トレーニングを通じ意識的に鍛えられる能力なのです。

EQを構成する5つの要素

構成する要素

EQを構成する要素は次の5つです。

  • 自己認識:気分や感情、欲動の自己理解と、それらが他者に与える影響を認識する力
  • 自己統制:自分の内面の状態や、衝動をコントロールする力
  • モチベーション(動機づけ):精力的に粘り強く、目的を達成しようとする内面的な情熱
  • 共感:他者の気持ちや欲求、関心を理解する力
  • 社会的技能:人間関係のマネジメントに優れ、他者から望ましい反応を引き出せる力

EQが高い人の特徴

EQの高い人の特徴を見る

EQが高い人の特徴を見てみると、仕事の場面では次のような行動・特性として現れ、業務パフォーマンスの発揮に寄与します。

  • 柔軟性:状況が刻々と変わる、不確実な状況にも冷静沈着に対応することができる
  • 共感力:他者の感情を正しく理解し、優れた顧客サービスやマネジメントが提供できる
  • 傾聴力:相手の話に耳を傾け理解する。チームワークの構築がうまい
  • ストレス耐性:感情のコントロールがうまく、ストレスを適切に処理できる
  • 素直:自己認識力が高く、自らの間違いやミスを認め素早く軌道修正する力を持つ

EQが組織運営に不可欠な理由

個人だけでなくチームとしての観点

個人の能力発揮だけでなく、組織や経営といった大局的な観点からもEQは重要です

特に、①チームによる作業の増加、②優秀な人材確保の必要性、③グローバル化の進展(多様な価値観を持つ人材と共に働く必要性)への対応が求められる現代の企業にとって、人材育成や組織開発にEQのアプローチは欠かせません

また、ハーバード大学教授の故デイビッド・マクレランド氏の研究によれば、EQが一定レベルを越えて高い水準に達している経営幹部が担当する事業部門の年間利益は目標を20%も上回っていた一方、EQが一定の水準以下の事業部門の利益は20%下回っていました。EQと業績との直接的な関係を示唆するこうした報告もあります。

マネジメント(管理者)層だけでなく、一般職においてもEQの重要性は変わりません。セールスや顧客サービスなど対人関係が基本の職種だけでなく、エンジニアのような専門職も仕事の成功を収める上で重要な要素だという指摘もあります。

EQを高める方法

EQを高めるアプローチを紹介

組織や構成員のEQを高めるにはどのような方法があるでしょうか。ここでは3つのアプローチを紹介します。

感情のトレーニングを行う

「自分の感情を知る」ことがEQを鍛える第一歩です。

EQを高める方法として最も簡単なのは、毎日5分程度、自分の感情を観察する時間を持つことです。より深く自分の感情や感情のパターンを知るために、文章に書き出すのも有効です。

人事部主導の取り組みとしておこなっても、管理者を通じて従業員に促してもよいでしょう。

エグゼクティブ向けのコーチングを実施する

経営幹部層に対しては、コーチングの導入が効果的です。リーダーシップの獲得や組織の業績向上につながる成果が期待できます。

ただし成果を得るには、本人の意思や周囲の協力、また短期間でなく長期的な視点での取り組みが不可欠です。

研修でマインドフルネスを導入する

会社単位、部署単位で、EQを構成する5つの要素を万遍なく鍛えられるマインドフルネスを導入する方法もあります。

ボディスキャンや呼吸法などのエクササイズを通じてひとりひとりのEQを鍛えるのはもちろん、組織における心理的安全性の向上にも役立ちます

参考文献
『サーチ・インサイド・ユアセルフ』(英治出版)
『リーダーシップの教科書』(ダイヤモンド社)


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