Dr.久賀谷のコラム「脳の休め方」

からだを休める方法はよく話題にのぼりますが、「脳」を休める方法というと情報が限られています。スポーツ医学には「セントラル・ファティーグ(脳の疲れ)」という言葉があるようです。運動を続けることで、からだのみでなく脳も疲れてしまい、パフォーマンスが落ちることです。

脳もからだ同様疲れます。

全身のブドウ糖消費を示すスキャン。心臓、肝臓、筋肉などの主要臓器と比べても脳が消費量が多いことがわかります。

あたまに血がのぼった感じがする。
あたまがしびれる。
あたまがぼーっとする。
いつも疲れている。
どれだけ休んでも疲れがとれない。
集中できない。
イージーミスが多い。
いろいろなことが気になる。
音に敏感になる。

表現はさまざまですが、多くの方が「脳の疲れ」を口にされます。
脳はからだの中でもエネルギーの大食漢です。全身のエネルギーのおよそ20%を消費するとされています。

脳のエネルギーの大半(60~80%などといわれます)は、私たちが何かをする時には使われていません。

「え?」と思われるかもしれません。

そうです、大食漢の脳は、「何もしない時に一番エネルギーを消費している」のです。この静止時に動いている脳の回路を「デフォルト・モード・ネットワーク」あるいはDMNといいます。

DMNはある状態でさらに忙しくなることがわかってきています。

こころがさまよっているとき
色々なことをくりかえし考えているとき
過去のことを繰り返し反芻しているとき
気分が落ちこんでいるとき
自分にとらわれているとき

こころのさまよい(携帯をいじるとき、ネットサーフィンのときもでしょうか)が不幸せと関連しているという報告もあります。現代人はこれを頻繁にしているようです。(生活の半分を!)

そして脳は多くのエネルギーを浪費して、疲労にむかっている可能性があるのです。

参考文献

  1. Killingsworth MA, Gilbert DT (2010) A wandering mind is an unhappy mind. Science 330:932.
  2. Raichle ME et al. Two views of brain function. Trends in Cognitive Sciences Vol.14 No.4, 2010
  3. Alavi, A. and Reivich, M. (2002) Guest editorial: the conception of  FDG-PET imaging. Semin Nucl. Med. 32, 2–5

TransHope Medical (https://thmedical.org/)  久賀谷亮コラムより