うつ病による『休職中の過ごし方』とは?休職期間や診断書のもらい方も解説

ストレスの多い現代社会で、残念ながらうつ病を患ってしまう人は少なくありません。
厚生労働省の調査では、日本人のおよそ30人に1人(約420万人)が、うつ病などの心の病気で通院や入院をしています。
また、生涯を通じて5人に1人が心の病気にかかるとも言われているのです。
うつ病により働き続けることが難しい場合は退職もできますが、まずは休職して様子を見てみるのも手段の一つです。
しかし中には、「休職することに関して不安に感じる方」もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこでこの記事では、『休職するにはどうすればいいのか?』や『うつ病による休職期間はどのくらいなのか?』などについて解説していきます。
また、『休職中のおすすめの過ごし方』についても紹介するので、ぜひ参考にしてください!
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うつ病で休職したい!休職するにはどうすればいい?
心身に不調を感じて「うつ病」と診断されたあと、「休職したい」と考える方は多いのではないでしょうか。
休職に関する規定は会社によって異なるものの、就業規則などに記載されていることが多いです。
ここでは、うつ病で休職したい際に『どのような手順を踏めばいいのか』を詳しく紹介していきます!
うつ病で休職するには「医師の診断書」が必要!診断書のもらい方は?
会社に休職の申請をするためには、医師の診断書が必要となります。
そのため、仕事を休職したいと思った場合、まずは病院(かかりつけの心療内科などでも可能)や就労支援機関などに相談して、医師の診断書をもらいましょう。
医師から診断書を発行してもらう際は、しっかりと現状を説明し、このままでは仕事を続けられないことを理解してもらうのが重要です。
また、医師は診断書を発行してくれるだけでなく、休職中の過ごし方や療養相談にも対応しているので、安心して相談しに行きましょう。
就業規則の「休職に関連する項目」をチェックする
医師の診断書を手に入れたら、会社の就業規則にある休職に関する項目を確認します。
特に、「休職可能な期間」と「休職中の給与」がどうなるかはしっかりとチェックしておきましょう。
また、正規か非正規かで条件が異なることもあるため、そこもしっかりと確認してください。
書類が揃って確認事項を一通り見た後は、休職中の「会社との連絡の取り方」も決めておくことをおすすめします。
なぜなら、うつ病で休職している場合、精神状態によっては電話やメールの返事ができないことがあるからです。
休職中に「連絡を取り合うタイミング」や「連絡する内容」をあらかじめ指定しておくことで、勤務先からの連絡に悩まされることも少なくなりますよ。
うつ病の休職期間の目安はどれくらい?症状ごとに平均の休職期間を解説
うつ病でどのくらい休職できるのかは、症状によっても異なります。
まず、自分の「うつ病の症状がどの程度のものなのか」を把握した上で、適切な期間休職するようにしましょう。
ここでは、「症状ごとに休職期間はどれくらいが適切なのか」を紹介するので、悩んだときはぜひ参考にしてください!
【症状が軽度の場合】休職期間の目安は約1ヶ月
うつ病の症状が軽度の場合、休職期間の目安は約1ヶ月です。
軽度のうつ病は、憂鬱な気分が続いたり物事への興味が失われたりするだけでなく、「疲れやすくなる」といった症状が出る人が多くみられます。
疲れやすい状態が2週間以上続いていても、休まずに仕事ができている場合、軽度のうつ病と診断されるのです。
【症状が中等度の場合】休職期間の目安は3ヶ月〜6ヶ月程度
うつ病の症状が中等度の場合、休職期間の目安は3ヶ月から6ヶ月程度です。
中等度の場合、疲れやすくなる症状がより重く現れます。
それを放置すると、遅刻や早退を繰り返してしまうなど業務に大きな影響が起こることもあるので、早急に医療機関を受診しましょう。
【症状が重度の場合】 休職期間の目安は最低でも1年ほど
うつ病の症状が重度の場合、休職期間は最低でも1年ほど見ておくとよいでしょう。
重度の場合、希死念慮(死にたい気持ち)の高まりや食欲不振、睡眠障害といったかなり深刻な状態がみられることが多いため、早急に休職して治療に専念しなければなりません。
治療が終わっても、再発防止のために数週間から数ヶ月様子を見る必要があるため、復帰までに長い時間を要することもあります。
うつ病による『休職中の過ごし方』とは?趣味としてブログを書くのもおすすめ!
休職の手続きがすべて済んだら休職期間に入ることができますが、「休職期間中の過ごし方」は想像がつかないという方も多いでしょう。
休職期間中はもちろん心身を休息させることが最も重要ですが、その他に「おすすめの過ごし方」も紹介するので、ぜひ参考にしてください!
休職中は「身体と心を休めること」が最優先
休職期間中に最優先ですべきことは、「身体と心を十分に休めること」です。
ただ、ずっと自宅でおとなしくしていなければならない訳ではなく、医師の指示通りに定期的に通院を重ねる中で「もう少し家で休みましょう」「そろそろ外出しても大丈夫ですよ」といったアドバイスがもらえるので、安心してください。
医師に外出することを勧められたら、まず家の周囲の散歩などから始めてみましょう。
日中に軽く身体を動かしておくと適度に疲れが生じ、夜も寝付きやすくなります。
それに加えて、1日3食バランスの良い食事をしっかりとることも重要です。まずは簡単なことから始めて、徐々に生活のリズムを整えていきましょう。
身体と心がある程度回復したあとは、復職のことも考える必要がありますが、1人で考えるのが難しい場合は医師や家族、友人といった周囲の人間と相談した上で決めるとよいでしょう。
相談を重ねた上で復職が難しいとなった場合は、転職を視野にいれるのも1つの手段です。
家の中でできる趣味を見つける|ブログや日記などがおすすめ!
外出できるほど症状が回復していないうちは、家でゆっくり休みながらできる趣味を見つけるのがおすすめです。
家でできる趣味には、映画鑑賞やゲームをはじめとしたさまざまなものがありますが、その中でも特におすすめなのがブログや日記。
ブログや日記を書くことで、自分の心の状態が整理できるだけでなく、後から休職期間中のことを振り返りたいときなどにも役に立ちます。
「文章を書くのは得意じゃない……」という方もいるかもしれませんが、肩肘を張らずに備忘録を残しておく程度の気持ちでブログや日記を書くと続けやすいですよ。
復職に向けた体力づくりをしておく
休職中に身体と心が十分に休まり、復職が視野に入る状態になったら、復職に向けた体力づくりをしておくことも重要です。
休職期間中は、家で過ごす時間が増えるため、必然的に体力が落ちてしまいがち。
体力が落ちた状態のまま復職をした場合、また休みがちになってしまう可能性もあります。
無理やり身体を動かす必要はありませんが、日々のウォーキングや家の中でもできる簡単な筋トレなどを習慣づけておくことが大切です。
うつ病の状況によって、運動をするのが難しい場合は、一度主治医に相談してみましょう。
リワークプログラムを活用する
医療機関や地域、会社によっては「リワークプログラム」を実施しているところもあります。
リワークプログラムは、「うつ病を始めとする精神疾患が原因で休職している方」に対し、復職に向けたリハビリテーションを行うプログラムです。
リワークプログラムに参加できる環境が整っている場合、復職前に段階的に社会復帰に向けた心身の準備ができます。
リワークプログラムについては、病院で行われているリワークプログラムの一例を以下の記事でご紹介しているので、気になる方はぜひ目を通してみてください!
休職中の正しい過ごし方を知って、復職に備えよう

この記事では、『うつ病による休職期間の目安』や『休職中のおすすめの過ごし方』などについて解説しました。
休職期間中はただ漠然と過ごすだけでなく、意識して心身を整えたり復職に向けたリハビリなどを行う必要があります。
とはいえ、うつ病で休職をする場合は心身の不調を整えることが最も重要なので、医師とも相談しながら徐々にできることを行っていきましょう!