米国メディテーション市場視察 Part 2

米国West Hollywood メディテーションスタジオ
翌日はUnplugのWest Hollywoodにも行ってみた。
こちらはSanta Monicaと違い、オシャレなショッピングエリアにある新しい商業施設の2階。内装は白を基調としたシンプルなデザインで、スタジオの中はピンクのライトで若干ミステリアスな雰囲気もある。
今回は前回と違う呼吸法のクラスを受けてみる。
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担当してくれたのはニット帽を被った若いインド系アメリカ人の女性で参加者は男性4名、女性1名。
このクラスはかなり刺激的だった。
まず基本の呼吸法を教えてもらう。口呼吸でお腹で80%、胸で20%の割合で息を吸い、口から一気に吐く。前回の視察で訪れたサンフランシスコのAnchor Meditationでも同じ練習をしたが、自分はこの呼吸が苦手で咳き込んでしまう。
この基本の練習の後に、突然「それでは笑いましょう!」と言われる。「・・・?」戸惑うのも束の間、慣れている様子の他の受講者が大きな声で笑い始める。「え?なに?」と思いつつも、ここは一緒に笑わなければとちょっと控えめに笑ってみるが正直気持ちが追いつかない。とりあえずこの瞬間は乗り切ったものの、この後に更なるハードルが・・・。
「それでは叫びましょう。」という声と共にインストラクターが太鼓を打ち鳴らす。ここから30秒ほど参加者が絶叫を始めた。「ああああああぁぁー!!」とか「おおぉぉーー!!!」という絶叫の中、ちょっと怖くなってきたが、半ば躊躇しながら「あー!」と叫んでみる。「自分の中に抑制している気持ちを全部吐き出して」的なことを言われ、いやそんな気持ちないんだけどと戸惑う。このシャウトの時間はまさに怒号、阿鼻叫喚という言葉が相応しい。
最後はセルフコンパッションのための瞑想を行なって、ピースフルに終了。このクラスには正直入り込めなかったが、リピーターがいるのは事実なのでニーズはあるのかもしれない。普段は呼吸に意識を向けるシンプルなマインドフルネス瞑想しか行なっていないので、他のメソッドやその効果も体系的に学んでみたいという気持ちにはなった。(後で調べたところによると、こちらで経験したのはOSHOダイナミック瞑想というメソッドに近いようです。)

米国Crystal Clear メディテーションスタジオ
LAで最後に訪問したのはBe Crystal Clearというスタジオ。
こちらは外から見てもブルーのライトがスピリチュアルな雰囲気を醸し出している。店名から想像できるように、ロビーではクリスタルなどの石をかなりの種類売っている。スタジオは古さも感じられるものの、天井が高くて小さな体育館というイメージだった。

普段は瞑想やヨガなど様々なクラスを提供しているようだが、その日の夜7時に参加したのはSoundのクラス。
前方にはインストラクター2名(声での誘導担当と楽器担当)座っており、頭にターバンのようなものを巻き、カラフルな装飾品を身につけている。最初に片鼻ずつ呼吸を行う呼吸法を練習し、ヨガのキャットポーズなどでストレッチを行った後にクッションに横たわる。
クリスタルボウルなど複数の楽器を使いながら、身体の各部位に意識を向けたり、呼吸をコントロールしたりしていく。
こちらのクラスでもやはり気づいたら寝ていたが、他の参加者からも寝息が聞こえていた。このスタジオは全体的にスピリチュアルな要素が多めで好き嫌いが分かれそうだ。
ちなみに参加者は4名だったので2名のインストラクターでは採算割れではないかと思われる。

LAの前半に視察したスタジオは以上であるが、どれも個性豊かで楽しめるものだった。
特に印象的だったのはお客さんの層が幅広く、スピリチュアルな体験に対してオープンな姿勢だったことだ。日本で言葉にしたら少し引かれてしまうであろう誘導も自然に受け入れている感じがする。
もちろん文化的、人種的な多様性があることも理由にはあるかもしれないが、近年このようなスタジオが増えてきていることに鑑みると、やはり時代として精神世界への興味やニーズが高まっていることも背景にあるのかもしれない。
今この記事はNYに向かうフライト中に書いているが、明日からのNYのスタジオ巡りも楽しみである。(Part 3に続く)
